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障害者殺傷事件考
時代の正体〈386〉孤立防ぐ仕組みを 薬物問題どう取り組む(下)

時代の正体 神奈川新聞  2016年09月05日 11:28

多数の死傷者が出た障害者施設「津久井やまゆり園」=7月26日、相模原市緑区(共同通信ヘリから)
多数の死傷者が出た障害者施設「津久井やまゆり園」=7月26日、相模原市緑区(共同通信ヘリから)

 長年、薬物依存症と関わってきた、国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)精神保健研究所薬物依存研究部長の松本俊彦医師(49)。相模原市の障害者施設で発生した殺傷事件を教訓に、依存症患者を地域でサポートする仕組みをつくることが必要だと訴えている。

 薬物で捕まった人たちは、刑務所を出た直後に再使用する確率が最も高い。どんな人も、絶対に薬物を使えない環境である刑務所にいれば、欲求を忘れる。それで自分はもう大丈夫だと思うが、薬を使える環境に戻ると再び手を出してしまう。

 薬物治療は、閉鎖された環境では無理。その気になれば薬が使えるような環境下で、失敗を繰り返しながら治療を行うのが大事だ。

 薬物で何度も捕まる人は次第に刑期が重くなって、地域を離れる期間が長くなる。職業的なキャリアが分断され、仕事が見つからなくなり、支えてくれる家族や友人がいなくなる。すると、また薬を使う…。悪循環に陥る。

一部執行猶予


 そうした中で、少し希望を持っているのが、6月から始まった「刑の一部執行猶予制度」だ。

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