事件や事故、AIで予測 全国初、県警がシステム開発へ|カナロコ|神奈川新聞ニュース

事件や事故、AIで予測 全国初、県警がシステム開発へ

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/02/08 02:00 更新:2018/02/08 02:00
 犯罪や交通事故の発生を予測して未然防止に役立てようと、県警が人工知能(AI)を活用した新システムの開発に乗り出す。県は2018年度当初予算案に、調査委託費約4800万円を計上。東京五輪・パラリンピックがある20年度中の試験運用を目指す。県警によると、AIを活用した事件・事故の予測システム開発に向け、予算計上するのは全国初という。

 新システムでは、過去の犯罪や事故のデータに、地形や天候などを加味した情報をAIに学習させ、発生確率を予測。効果的な対策を事前に導き出して、治安向上につなげる。

 県警によると、大量のデータをAIが自ら学習し、判断能力を高める「ディープラーニング(深層学習)」と呼ばれる手法を採用。県警が蓄積している事件・事故の発生日時や場所、被害程度、手口などの統計データに、県が保有する地形や建物面積、天候などのデータを加味して、発生しやすい場所や確率を予測する。会員制交流サイト(SNS)に書き込まれた情報の活用も視野に入れる。

 AIが導き出した予測結果を生かし、警察官の重点配置や効果的なパトカーによる巡回などを実施。効果的な摘発、予防対策につなげる。今年5月から来年3月にかけて実証実験を行うなど調査研究を進め、試験運用を経て、20年度末に本格運用を開始したい考え。

 県警は09年に統計情報を基に、犯罪多発地域を円形で示す「神奈川版コムスタット」を導入。簡易的な発生予測に役立ててきたが、先端技術の知見に基づき、より精度の高いシステム構築を目指す。犯罪や事故の発生予測にAIを活用する取り組みは、警視庁が昨年12月、有識者研究会をつくって検討を始めている。

 県警の小清水芳則生活安全部長は「米国ではAIを活用した予測システムの導入で成果が出ていると聞いている。AIを活用することで、一件でも多くの犯罪や交通事故を減らしたい」と話す。

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