成人式返ってこない 遅い弁明、怒りの声 はれのひ社長会見|カナロコ|神奈川新聞ニュース

成人式返ってこない 遅い弁明、怒りの声 はれのひ社長会見

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/01/27 10:42 更新:2018/01/28 10:04
 8日の成人の日に問題が発覚してから初めて公の場に姿を現した「はれのひ」の篠崎洋一郎社長(55)。「取り返しの付かないことをした」。約200人の報道陣を前に、ときに目を泳がせ、ときに声を震わせて反省の弁を述べながらも、「隠れるつもりはなかった」「だますつもりはなかった」と弁明に終始した。被害を受けた新成人や保護者からは「今すぐお金を返してほしい」「悪意しか感じない」などと、怒りの声が相次いだ。

 2年前から試着など準備を重ねた大学2年の女子学生(20)=横浜市神奈川区=は着物が届かず、式への出席を諦めた。「今謝られても成人式の時間は返ってこない」。毎日のように騒動を思い出しては涙を流していたといい、「今更、振り袖が返ってきても着るチャンスはない」と声を落とした。

 式前日に急きょ別の業者を手配して間に合わせた大学2年の女子学生(20)=同市金沢区=の父親(50)は「本当に心が痛んでいたのならば、前日までに連絡するとか何かできたはず」と憤る。「何年も前から準備してきた親の気持ちや楽しみにしていた新成人の気持ちをどうしてくれるのか。どんなに説明されても悪意しか感じない」と声を荒げた。

 「もっと早く出てこいよと思った」と怒りをぶつけるのは、茨城県の大学1年の女子学生(19)。来年の成人式用に約30万円を振り込んだが、「もう、(予約した)はれのひの振り袖への気持ちは薄れてしまった」。「着物が返ってくるより、今すぐにお金を返してほしい」と訴える。

 女子学生は母子家庭で、30万円は簡単に出せる金額ではない。母親は「どうにかするから」と代わりの振り袖を一緒に探してくれた。「社長は被害にあった一人一人の色々な気持ちを考えてほしい」。女子学生は強い口調で訴えた。

一問一答主なやりとり 隠れるつもりなかった


   主な一問一答は次の通り。

 -なぜ今まで雲隠れしていたのか。

 「どのように対応して良いか分からなかった。県内の知人のところに一人でいて、隠れるつもりはなかった」

 -経営が立ちゆかなくなると意識し始めたのは。

 「昨年4月ごろ、仕入れ先の支払いが通常通りにいかなくなったころ」

 -詐欺に該当するという認識は。

 「社員も私も必死でぎりぎりまで営業していた。そんなつもりは毛頭ない」

 -現時点で負債の返済に充てられる資産は。

 「会社の資産はない。個人預金も数十万。会社に契約されていない約200点の着物や帯がある。資金ができるのであれば慰謝料も支払いたい」

 -式当日、泣いている女性に心が痛まなかったか。

 「一生に一度の日に素晴らしいサービスを提供し、お嬢さまや家族に喜ばれる事業に携わるビジネス。毎年、成人式が終わると感無量だったが、今回はできなかった。式前にお客さまに連絡すべきだった。急激な出店、コスト増、経営の判断を私が間違えた」

 -自分の家族に被害者がいたら。

 「怒る。残念な思いでいっぱい」

 -自分の娘の成人式には何を着てほしいか。

 「振り袖、そう思う」

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