小学校で必修化 プログラミング教育|カナロコ|神奈川新聞ニュース

小学校で必修化 プログラミング教育

プログラミング体験には多くの親子らが参加した=二宮町民センター(市民団体提供)

 行政に頼らずとも、子どもたちの教育環境を豊かにできないか。そんな思いを共有する母親の試みが二宮町で始まっている。第1弾として今月、プログラマーを講師に招いて論理的な思考を培う講座を開催。2020年から小学校で必修化されるプログラミング教育を一足先に体験する企画は多くの人が訪れ、無事終了した。今後は歴史研究などに携わる町民との連携も視野に入れている。

 発案者は、二宮町在住で3児の母の小野寺裕美さん(41)ら育児中の女性3人。ことし10月に市民団体「まなびごと」を発足させ、教育環境を充実させる方策を考えてきた。

 初回の取り組みとして、プログラミング教育が小学校の各教科に採り入れられることに着目。課題解決の道筋を考える力を養うのを狙いとする次期小学校学習指導要領をにらみ、先取りする講座を企画した。

 「ママ友」を通じて現役のプログラマーに講師役を依頼。口コミなどで輪が広がり、町内の18の商店や個人から金銭的な支援なども受け、実現にこぎ着けた。

 講座は今月16日、町民センターで3部に分けて開いた。「前進」「後退」「右に向く」といった行動を指示するブロックを背中に差し、自走する車状の学習用ロボットを利用。指示ブロックをどう使って、マスに設けたゴールに到着できるかに頭をひねった。

 ゴールするには前進でも後進でもいいとの気付きもあり、より難しい設定に挑戦する親子も。三女と参加した岡野敏彦さん(53)は「20年後を担うのは今の子どもたち。AI(人工知能)を操る側になって活躍してほしいし、技術に関心を寄せるきっかけになってくれたら」と話す。3部とも定員を超える応募があり、5~12歳までの約70人が取り組んだ。

 小野寺さんによると、取り組みのきっかけは子育て世代の不安だった。会員制交流サイト(SNS)で友人から聞こえてきたのは、財政規模の違いなどから、学校施設や教育環境の格差が生まれてしまうことへの危惧。「都内の学校は有名な舞台を見にいくらしい」といった情報が気になってしまう人もいる。

 小野寺さん自身も「地域によって差がつくのは嫌だと感じていた」というが、一方で「二宮は小さい町だけど、その分連携も早い。多くのママ友を巻き込んでネットワークを広げたい」とも話す。今後はサポートしてくれた商店主を講師として招いたり、自然環境や歴史に詳しい町民に学ばせてもらったりすることも描く。「人がつながると発想が豊かになって面白い。この動きを広げて町を温めていきたい」と意気込んでいる。

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