〈時代の正体〉「外国人参政権反対は人権阻害の排除」都庁前で在日コリアンら抗議|カナロコ|神奈川新聞ニュース

〈時代の正体〉「外国人参政権反対は人権阻害の排除」都庁前で在日コリアンら抗議

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2017/10/07 10:07 更新:2017/10/07 14:31
【時代の正体取材班=石橋 学】希望の党が、民進党からの公認希望者に署名を義務付けた「政策協定書」に「外国人への地方参政権付与反対」を盛り込んでいることに抗議する集会が6日夜、東京都庁前で行われた。在日コリアンの青年でつくる在日韓国青年会中央本部の主催で「日本社会で生きているすべての外国人の人権を阻害する『参政権反対』の項目の即時撤回を」と訴えた。

 冷たい雨が落ちる中、同会メンバーやヘイトスピーチに反対する人たちが集まり、希望の代表で小池百合子都知事に対して「外国人も地域の一員、都民の一人だ」「多様で差別のない社会の実現に努力しろ」などとシュプレヒコールを上げた。

 同会は、希望が公認候補選定に当たって外国人参政権の反対を「踏み絵」としたことに「争点化すらされていないのに、あえて政策協定に組み入れたことに強く抗議する」「人権を阻害する政党だと明らかになった。人権に関わる政策課題を党利党略で扱えば、偏狭なナショナリズムやレイシズムを生む土壌となり、社会の安定と平和を脅かす」とする抗議声明を3日に発表していた。

 「寛容な改革保守政党」を掲げる希望が6日発表した公約には「ダイバーシティ(多様性)社会の実現」が盛り込まれたが、マイクを握った朴(パク)裕植(ユシ)会長(36)は「多様性の中に外国籍住民は含まれないのか」と美辞麗句に隠された「排除の論理」をあらためて浮き彫りにした。

 先進国のほとんどが定住外国人の地方参政権を認め、日本でも1995年の最高裁判決が「永住外国人の意思反映のため、地方選挙権付与は憲法で禁じられていない」との判断を示している。朴会長は「参政権は単なる制度ではなく、人として生きる権利。普遍的な価値である人権の問題を『踏み絵』として扱う感覚に恐怖を覚える」と話した。

 ジャーナリストの安田浩一さんは「踏み絵によって小池氏が排除したのは、差別と排除を憎み、多様性を守りたいと願う人々だ」と指摘し、寛容とは対極にある排外主義の姿勢を非難。関東大震災で虐殺された朝鮮人への追悼辞を取りやめ、虐殺の歴史さえ認めようとしない見下しの差別性と危うさに触れ、「排除されている人を放置するのか、排除されている現状を容認するのかが問われている。多様性とは、すべての人の生きる権利と尊厳を認めること、存在を認めることから始まる。地域に住む人々を守るため、日本社会の寛容と多様性を守るため、小池氏が自ら口にした寛容と多様性という言葉を突き付け返そう」と呼び掛けた。

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