台風15号で記録的な暴風が吹いた横浜市内では、700棟以上の住宅被害が出ている。19日現在の市の集計では、全壊1棟、半壊9棟のほか、一部破損が695棟に上っており、全18区で屋根や外壁などの損壊が確認されている。
市緊急対策課によると、全壊と判定されたのは南区山谷の住宅で、屋根が飛ばされるなどした。
半壊は、旭区が中尾、中白根、南本宿町、南希望が丘、川島町の計5棟、鶴見区は矢向、下末吉で計2棟、南区中村町と港北区高田東が各1棟となっている。床上浸水10棟、床下浸水4棟を含めると、719棟の被害が明らかになったが、集計はまだ終わっておらず、さらに増える可能性があるという。
隣のアパートから飛ばされた屋根が自宅の上に落ちたという70代の男性は「ドーンというすごい音がして家が揺れた。雨漏りしているので早く修復したいが、時間がかかりそうだ」と対応に苦慮している。
横浜地方気象台によると、台風15号が通過したタイミングと重なる9日午前3時12分に中区で41・8メートルの瞬間最大風速が観測された。