黄金時代の到来だ。サッカーの明治安田生命J1リーグで川崎フロンターレが史上5クラブ目となる2連覇を達成した。リーグ最多得点に最少失点という完成度の高さで、2位のサンフレッチェ広島に史上最大となる勝ち点12差をつける見事な勝ちっぷり。無冠の歴史に縛られてきた過去と完全に決別した。
11月10日、敵地ヤンマースタジアム長居で行われた第32節・セレッソ大阪戦。勝てば無条件でリーグ連覇が決まる試合で1-1の後半ロスタイムに一瞬の隙を突かれ、逆襲から勝ち越しのネットを揺らされた。
ピッチに突っ伏して悔しさをあらわにしたのは家長昭博と守田英正の両選手。終了の笛が鳴り、優勝を争っていた広島の敗戦が伝えられると、選手たちは複雑な表情を浮かべて表彰セレモニーへと向かった。
ゴールテープの切り方はやや不格好だったが、リーグ戦は年間34試合で争う長丁場だ。「ことし一年の取り組みが結果となって出たんだから」。フロンターレ一筋16年目の中村憲剛選手が前を向いたように、1993年のJリーグ創設時の加盟10チームを除く“後発クラブ”で初の連覇という快挙は十分に誇っていい。
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