

初優勝が決まり、大歓声に包まれる等々力陸上競技場。川崎の主将小林はその場に倒れ込んでチームメートと喜びを分かち合うと、次の瞬間には一人の男を捜し始めた。
憲剛さんはどこだ-。仲間の輪を抜け、ピッチに突っ伏してむせび泣く中村を見つけると、何も言わずに抱き合った。
「僕もたくさんのものを背負ってきたけど、ずっとフロンターレを背負ってきた憲剛さんにしか分からないものもある」
「(小林が)キャプテンになって苦しんでいるのも、そこから殻を破って得点王になるのも見てきた」。苦労を重ねた二人だからこそ分かり合えた。
強いクラブ愛
在籍年数こそ違うが、二人の共通項は多い。