SOSの解決策探る
グループで話し合い 「大人に言った方がいい」
6年生の二つのクラス。それぞれの教室で、3~4人のグループを作って話し合っている。
1組のテーマは「自分の心にとどめておいてはいけない秘密」について。
友達から打ち明けられた「秘密」カード。そこには6年生の会話に出てきそうな「秘密」が書かれている。「『好きな人がいる』と聞いた」「『習い事をサボった』と聞いた」などだ。
そのカードを「大人に言うか言わないか」という横軸と、「時間がたつにつれて命や体や心が危険になる可能性が高いか低いか」という縦軸が示された台紙上に出し、どの位置に置くのかを話し合った。
「『会員制交流サイト(SNS)で知らない人とやりとりしている』と聞いた」のカードを基にして話し合う一場面。
「SNSでお金貸して、って言われるかもね」「そんなの、貸さない、って言えばいいじゃん」「だめだよ。誰がどんなこと言ったのか、って、簡単に調べられる人っているんだよ」
「えっ、そうなの?こわい、こわい!これは大人に言った方がいいよ」と言いながら、カードを「親や教師など大人に言う」側に大きく近づける。
2組のテーマは「いじめられているBさんの気持ち」について。
場面設定は「BさんはAさんに図工の作品を破られそうになっている。近くにいるCさんはその状況を見ているだけ。Dさんは見ていられなくなってうつむいている。Eさんは黙ってその場から離れる」だ。
「Aさん、やめて」「本当にやめてほしい」「Cさん、見ているなら『やめろよ、嫌がっているよ』ってAさんに言ってほしい」「Dさん、うつむいてしまうのはわかるけど助けてよ」「Eさん、先生を呼んできて」
「こんなときは先生や大人の人に伝えてほしいね」。Bさんの気持ちを自分のこととして考えた話し合いが続いた。
横浜市では「SOSサインの出し方に関する教育」を推進している。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート
神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/