英語で思い伝え合う
互いに、発想の豊かさを楽しみながら
「Can we put our garbage in the hole forever?(この穴にごみをずっと捨て続けることはできますか)」。ごみの最終処分場の写真を前に、先生が問い掛ける。答えは「No.(できません)」。しかし、やりとりはこれで終わらない。「What can we do?(私たちにできることは何ですか)」
2年生の英語の授業。生徒は、「3R(リデュース・リユース・リサイクル)」の考え方を通し、自分が実践していることなどについて、近くの生徒と英語で互いに自分の思いを伝え合う。
「When I go shopping, I bring my bag.(買い物に行くときはエコバッグを持っていくよ)」「Do you bring it every time?(毎回?)」「Usually.(大抵は)」。知っている表現を存分に活用し、自分の言葉で語り合う。時々英語に詰まっても、思いがあふれ、自然と身ぶり手ぶりが加わっている。
枡形中では、「気づき・考え・行動する生徒の育成 ~一人ひとりが輝き自信を持って思いを伝えあう指導の工夫~」をテーマに、各授業に取り組んでいる。この考え方を基に、生徒が安心して意見を伝えられる土壌づくりに励んでいる。
それぞれが話した内容をクラス全体で共有すると、黒板は「3R」のアイデアでいっぱいになった。「That's great!(すごいね)」。自然に生まれた拍手が、教室中に響き渡る。
教室のホワイトボードに、生徒の字で「発言しやすい空気をつくろう条約」と書かれていた。「条約」の中身は「ポジティブな反応」「相づちを打つ」「反応は大げさに」の3点だ。
「正解さにこだわり、間違いを恐れるのではなく、発想の豊かさを楽しみながら学んでほしい」と授業者は語る。
どんな考えも受け入れられる安心感が、生徒の笑顔と自信につながっていた。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート 神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。 http://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3p/seitosidou/hanii.html
川崎市立枡形中学校(川崎市多摩区)
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英語で、互いに自分の思いを伝え合う [写真番号:437054]
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黒板は「3R」のアイデアでいっぱいに [写真番号:437055]