国連史上最悪の汚職事件 【バグダッド・スキャンダル】|カナロコ|神奈川新聞ニュース

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国連史上最悪の汚職事件 【バグダッド・スキャンダル】

  • 公開:2019/02/04 18:26 更新:2019/02/07 11:07
  • 神奈川新聞

 元国連職員マイケル・スーサンが自身の体験をつづったベストセラー小説を基に製作した、国連史上最悪の汚職事件を描く社会派サスペンス。国際機関を過信してはいなかったか。鑑賞を終え、しばし熟考させられた。
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 舞台はイラク戦争直前の2000年代初頭。米国人青年、マイケル(テオ・ジェームズ)=写真右=は24歳で国連事務次長の特別補佐官に任命され、国連主導で進められた人道支援計画「石油・食料交換プログラム」の担当となる。イラクのクウェート侵攻による経済制裁の影響で、サダム・フセイン政権下のイラク国内は困窮状態にあった。

 国連の管理下でイラクの石油を販売し、食料に変えてイラク国民に配給する名目のプログラム。しかし、実際は膨大な予算のために賄賂が横行していた。国連を中心に世界各国の企業や政治家が利権に群がる実態を知るマイケルは、組織の不正に立ち向かう決意を固めていく。

 無辜(むこ)の市民が命を脅かされている裏で、200億ドル(2兆2千億円)ともいわれる巨額資金が流出した汚職事件。社会問題に関心が深く、本作の製作総指揮にも名を連ねるジェームズが、巨大組織に対峙(たいじ)するさまを緊迫感たっぷりに演じた。新聞社に実名報道を促す場面では静かな気迫をにじませ、その覚悟を見せつけた。

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