【減災新聞】東京湾も高潮リスク 県内、最大級で浸水70平方キロ|カナロコ|神奈川新聞ニュース

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【減災新聞】東京湾も高潮リスク 県内、最大級で浸水70平方キロ

  • 公開:2018/09/10 02:00 更新:2018/09/10 02:00
  • 神奈川新聞

 25年ぶりに非常に強い勢力のまま日本に上陸した台風21号で、大阪湾は記録的な高潮に見舞われた=自助のヒント。上陸地点が徳島県だったため、首都圏への影響は限定的だった。だが、大型台風が付近を通過すれば、東京湾にも深刻な影響を及ぼす高潮が発生する恐れがある。
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 県が8月に概要を公表した最大級の高潮想定では、川崎市川崎区の浮島から三浦市の剣崎にかけての影響を試算。1934年9月に来襲した過去最大級の「室戸台風」(中心気圧910ヘクトパスカル)が県内沿岸にとって最悪のコースを通ると、湾奥部の川崎市内を中心に、横浜、横須賀、三浦の4市で計約70平方キロが浸水することが分かった。

 浸水深(浸水時の水位)は川崎市内で5メートルに達し、横浜市鶴見区や西区は3メートルほどになる。湾口部の横須賀市などでも約2メートルの所があるほか、想定区域全体の中で50センチ以上の浸水が継続する時間は最長で3日間程度と予想された。

 想定に際しては、台風の暴雨半径を75キロ、台風の移動速度を73キロとしたが、これらはいずれも高潮の影響で5千人以上が犠牲になった59年9月の伊勢湾台風をモデルにした。また、台風の来襲時は雨も降るため、河川の洪水も同時に発生し、さらに一部の堤防などが損傷して機能不全になる最悪の事態を念頭に置いている。

 県砂防海岸課は「今後、避難勧告などの目安となる高潮特別警戒水位の設定や高潮浸水想定区域の指定などを行い、詳細な試算結果を公表する。その後、沿岸各市に高潮ハザードマップの作製を進めてもらうよう取り組んでいく」としている。相模湾沿岸の想定については、本年度中に検討に着手する予定だ。

 国土交通省のウェブサイトによると、東京湾では1917(大正6)年の台風で最高潮位3メートルの高潮が発生。1324人が犠牲になり、5万5733戸が全半壊した。近年では、1995年、96年の台風により横須賀市の馬堀海岸で約2700世帯に高潮や越波の被害が及んだ。

 また、昨年10月の台風21号では、横浜で156センチ、小田原が91センチの過去最高潮位を記録。高波の影響も重なり、藤沢や鎌倉、横須賀市などの沿岸で浸水被害が生じた。

自助のヒント 大阪で最高潮位3.29メートル


 台風21号の通過に伴って大阪湾周辺では4日、各地で潮位が上昇した。気象庁によると、大阪港で午後2時18分に3.29メートル、神戸港で午後2時9分に2.33メートルを瞬間値で観測し、測定方法は異なるものの、1961年の第2室戸台風で観測されたそれぞれ2.93メートルと2.30メートルを上回ったという。和歌山県御坊市では午後0時48分に過去最高の3.16メートルを記録。徳島県美波町で午後0時8分に2.03メートル、高知県室戸市で午前10時50分に1.94メートルを観測した。いずれの潮位も東京湾の平均海面が基準になっている。

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