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声上げれば子育て「支援」、横浜のNPO法人びーのびーの

社会 | 神奈川新聞 | 2011年1月8日(土) 00:53

誰かの家を訪ねたようなぬくもりがある「どろっぷ」。親子で遊んだり、子育て仲間と話したり。利用者は思い思いに過ごす=横浜市港北区
誰かの家を訪ねたようなぬくもりがある「どろっぷ」。親子で遊んだり、子育て仲間と話したり。利用者は思い思いに過ごす=横浜市港北区

東急東横線大倉山駅から徒歩10分。商店街の先に「港北区地域子育て支援拠点 どろっぷ」が見えてくる。門を入ると、ずらりとママチャリが並ぶ。その数に、まず圧倒される。

市内初の「地域子育て支援拠点」として2006年3月に開所。横浜市港北区から委託を受け運営する「NPO法人びーのびーの」理事長の奥山千鶴子さん(48)は「子育てを孤独な戦いにしない」と語る。

「こんにちは」。スタッフが笑顔で迎える。庭があり、キッチンがある。2階建ての一軒家(床面積約300平方メートル)は誰かの家を訪ねたような、ほっとする雰囲気だ。子どもは絵本を読んだり、木のおもちゃで遊んだりと思い思いに楽しむ。親はさまざまな年代のボランティアと語り合う。話を聞いてくれる人がいる。そんな安心感が漂う。多い日は1日約80組が訪れる「親子の居場所」だ。

「私の子育て、これでいいの」「子どもにひどく怒ってしまう」「発達が遅れているみたい」。臨床心理士の専門相談員が個別相談に応じる。専業主婦だけでなく、育児休業中の母親、土曜日には父親も立ち寄る。

■ ■ ■

奥山さんは、子育てを機に会社勤めをやめた。「仕事は男女で大変さは同じ。でも、どうして子育てだけは『母親がこんなに大変なの』という思いでいっぱいでした」

誰か手を貸してと、専業主婦が言える世の中の雰囲気ではなかった。子育てに悩む人は自分だけではないはず。寄る辺なさに、もどかしさを抱いた。そんな折、東京都武蔵野市が全国に先駆けてつくった子育て支援施設を知った。

見学に訪れると、子育て仲間をつくりつつ、親子でゆったり過ごす居場所があった。保育園、幼稚園、児童館とも違う。ゆるやかに、地域で親子がつながる空間。「これだ」と思った。

2000年に子育て仲間と「NPO法人びーのびーの」を設立、空き店舗で親子が集う「おやこの広場 びーのびーの」を始めた。現在、港北区内で「どろっぷ」とともに運営する。

育児休業法施行後、子育てと仕事を両立させたい母親も増えた。しかし就労の有無にかかわらず、母親に子育てや家事の負担がかかる社会構造は相変わらず。負担を抱える母親の「孤立化」につながりかねない。

子育て環境が大きく変化する中、地域で親子がつながり、そして地域でともに育てようとする動きは、全国でも広がる。活動を始めて約10年。奥山さんは今、全国の「子育てひろば」をつなぐ「NPO法人子育てひろば全国連絡協議会」の理事長も務める。加盟団体は約700。親たちの動きに触発されるかのように、国も拠点整備に乗り出した。

「声を上げれば、身の回りに支援してくれる人がいる。そうした存在でありたいし、そうした声を受け止める存在でありたい」。奥山さんはそう語った。

◆地域子育て支援拠点整備 厚生労働省は、子育て中の親子が気軽に集い、相互交流や子育ての不安・悩みの相談ができる場を提供する「地域子育て支援拠点」の整備に2007年度から本格的に乗り出した。横浜市では05年度から各区に1カ所ずつ整備を進めており、11年度までに18区すべてにそろう。支援拠点整備は同市が進める次世代育成支援行動計画「かがやけ横浜こども青少年プラン」の一環。

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