
性的な意図での撮影や画像拡散の問題に、現役アスリートも声を上げ始めている。ビーチバレーで、川崎マリエン(川崎市川崎区東扇島)を拠点に活動する坂口佳穂(24)=マイナビ=は指摘する。「駄目なものは駄目と分かってほしい」。後に続く世代のため、自身の体験を踏まえて思いを語る。
戸惑いから諦めへ
初めて被害に直面したのは競技生活をスタートさせた直後、18歳のころだった。
「『こんな感じで撮られるんだね』と家族に言われ、初めて気付いた」。目にした画像は、ことさらに胸元や下半身が強調されていた。戸惑いはやがて、諦めに変わる。「仕方ないというか、見なければいいと。気にして負けるとか、ビーチバレーが嫌になるのは話が変わってくるので」
6年目を迎えた現在も撮影され、画像が拡散されていることは分かっている。「絶対に不快な気持ちになるので調べないが、それは嫌に決まっている」。だが、これまでは黙してやり過ごすよりほかになかった。