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「文化的価値」結論受け
北鎌倉トンネル 開削工法、再検討へ 

話題 | 神奈川新聞 | 2016年7月26日(火) 11:46

 崩落の恐れが指摘されていたJR北鎌倉駅(鎌倉市山ノ内)脇の素掘りトンネルについて、松尾崇鎌倉市長は25日、トンネル全体を取り払う開削計画を白紙に戻すと表明した。外部有識者を交えて開かれた市の文化財専門委員会が今月、トンネルのある尾根に「文化財的価値がある」と結論づけたため、工法を再検討する。

 同日の市議会全員協議会で松尾市長は「現在の工法を見直し、できる限り尾根を残す形での工事を検討する」と述べた。文化庁と協議しながら工法などを検討していくという。

 トンネルは幅平均約2・7メートル、長さ約7メートル、高さ約1・9メートル。通学路や生活道路として使われてきたが、崩れる危険があるとして昨年4月から通行止めとなっている。

 市は昨年8月、外部委託した安全性の検証報告を基にトンネルの開削を決めたが、一部の周辺住民は市に保存を要望。今年4~6月には文化庁が、重要文化財の「円覚寺境内絵図」にトンネルの尾根が寺の境界として描かれていることを理由に「文化財的価値がある」との見解を示していた。

 市は開削工事を4~7月に行う予定だったが、現在休工中。工法の見直しによって工事期間がさらに延びるため、市は来年1月までにトンネルに仮設工事を施し、通行できるようにする。内部に鉄板などを設置し、鉄板と壁面の間にモルタルを注入。オートバイや自転車は通れず、歩行者のみ通行が可能になるという。

 
 

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