小田原駅の駅ビルに近接し、12月にオープンする商業施設「ミナカ小田原」(小田原市栄町)について、運営する万葉倶楽部(同)は26日、施設概要を明らかにした。宿場町をイメージした土産物店などが入る観光客向けの棟と、ホテルや市施設が入る市民生活拠点の棟からなる複合施設で、会見した同社の高橋眞己専務は「観光客と市民の両方に愛してもらえる施設になってほしい」と期待を寄せた。
施設は東海道・小田原宿の旅籠(はたご)をイメージした4階建ての木造棟(一部鉄骨造)と、近代的な14階建てのタワー棟からなる。総延べ床面積は約2万7千平方メートル。総事業費は約130億円に上る。
木造棟の1~3階には地元の逸品や土産物などを扱う約30店舗が入る。4階はインバウンド(訪日外国人客)を意識して旅籠風の宿泊部屋が13室設けられる。
タワー棟の10~13階には、同社のグループホテル「天成園」(箱根町)の別館(174室)が入る。最上階の14階には展望レストランと、自由に利用できる長さ18メートルの足湯を配置。小田原城や相模湾を一望できる。
市の施設として6階に3月に閉館した市立図書館と、子育て支援センターがそれぞれ移転する。4階には企業内保育所が入り、地元住民も利用できるという。
同社が地元振興で期待するのは、1階に設けるバスターミナル。