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ダンスと映像の融合に挑む アルトノイが新作「silts」 

カルチャー | 神奈川新聞 | 2018年11月22日(木) 12:31

「映像とのコラボレーションは初めてなのですごく楽しみ」と話す酒井はな(左)と島地保武=横浜市中区
「映像とのコラボレーションは初めてなのですごく楽しみ」と話す酒井はな(左)と島地保武=横浜市中区

 国内外で活躍するダンサー島地保武と、鎌倉育ちで日本を代表するバレエダンサー酒井はなのユニットAltneu(アルトノイ)が、新作「silts-シルツ-」を横浜市中区のKAAT神奈川芸術劇場で上演する。映像作家さわひらきの同名映像から着想を得て創作したダンス作品。初の試みとなる映像との融合に、アルトノイの二人は「人生の断片がぱっと見える、そんな舞台にしたい」と話す。

 さわが映像、構成を担い、島地が演出、振り付けを手掛ける。映像作品「silts」を見た酒井は「とても詩的。それでいて、何かを思い出せたり、いろいろな想像ができたりする」とその印象を語る。

 「ずっと見ている間に違う時間がそこに流れ、自分の過去の記憶がよみがえってくるような作品」と映像を評する島地は、鑑賞してすぐに創作のインスピレーションが湧いた。「一度見ただけでは(その作品の持つ意味が)分からない。分からないけどずっと立ち止まって見てしまう。そういう表現に魅力を感じる」。今回披露する舞台でも同様の感覚を観客に与えたいという。

 ドイツのザ・フォーサイス・カンパニーに10年近く所属した島地と、新国立劇場バレエ団のこけら落とし公演で主役を務め、第一線で活躍する酒井がアルトノイを立ち上げたのは5年前。

 ドイツ語のアルト(古い)とノイ(新しい)をかけており、「クラシックバレエの酒井」と「現代ダンスの島地」という異なるジャンルの融合をも象徴している。

 「はなさんの古典的な要素を盗みたい」(島地)、「島地さんは即興の人。瞬間瞬間を創り、日々実験しているのが本当にすごい」(酒井)。踊り手として深い尊敬の念で結ばれている二人はユニット活動において互いを刺激し合い、それを作品に昇華させている。

 さわの影響を受ける今回の舞台では「本来は映像だけで成立するものにどう身体を重ねるかが課題」と島地。物語やテーマにはっきりとした設定はないといい、酒井は「人によっていろいろな解釈ができる。人生の断片を思い起こせるような、そんなひとときとなればうれしい」と期待を膨らませている。

 「silts」は23~25日、KAAT大スタジオ。問い合わせはチケットかながわ(0570)015415。

 
 

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