27日から横浜ブルク13などで上映。
火山が噴火するパニック映画といえば「ダンテズ・ピーク」や「ボルケーノ」「ポンペイ」が思い浮かぶ。「ジュラシック・ワールド/炎の王国」も噴火の衝撃をリアルな映像で見せた。
本作で朝鮮半島全域を壊滅させるほどの大噴火を起こす白頭山は、北朝鮮と中国の国境地帯にそびえる活火山。実際に過去4回噴火しているという。
白頭山の噴火を予見していた大学教授(マ・ドンソク)は、人工的な爆発を起こして、地底にある四つのマグマだまりの圧力を下げれば、最悪の事態を回避できると計算する。
タイムリミットは75時間。必要なのは、北朝鮮が隠し持つ核ミサイル。北の謎めいた工作員(イ・ビョンホン=写真右)を案内人に、思いがけず現場を指揮することになった大尉(ハ・ジョンウ=同左)が率いる韓国軍の特殊チームが、北に潜入して極秘作戦を遂行する。
韓国映画界をリードする3大スターの共演だが、意外な配役も見どころ。太い二の腕と拳でゾンビや悪人をなぎ倒し、「マブリー」の愛称を持つマが教授役とは。さらに、ハが心配する妊娠中の妻が、「建築学概論」で「国民の初恋」と呼ばれたペ・スジなのにも、年の差夫婦で驚かされた。
イが扮(ふん)する工作員の抱える事情が作戦の鍵を握る上に、切ない人間ドラマをもたらす。大迫力のエンターテインメント作品だ。
監督・脚本/イ・ヘジュン、キム・ビョンソ
製作/韓国、2時間8分