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オスプレイ不時着 神奈川でも「起こり得る事故」、厚木基地に延べ90回飛来

社会 神奈川新聞  2016年12月15日 02:00

 神奈川県民の頭上でも起こり得る事故だ-。米海軍厚木基地(大和、綾瀬市)でこれまでに延べ約90回飛来が報告されているオスプレイの重大事故に、同基地騒音訴訟の原告や基地監視に取り組む市民団体のメンバーらは怒りの声を上げた。住宅街上空を何度も旋回する様子を目撃し、飛行禁止を求めてきた厚木基地の周辺住民は「住民の安全は二の次なのか」と憤る。

 防衛省からの情報提供を受け、県基地対策課がまとめている記録によると、オスプレイは2014年7月の初飛来から9月6日までの約2年2カ月で厚木基地に延べ約90回飛来(離陸数を集計)。14年10月には米海軍横須賀基地(横須賀市)に初飛来し、今年5月には1機が離着陸した。8月には厚木基地に延べ7機が飛来している。

 オスプレイの監視活動を続けている在日米軍の基地監視団体リムピースのメンバー(68)は「厚木基地や横須賀基地を抱える県内でも起こり得る事故だ」と警告する。

 通常、オスプレイは空中給油機を引き連れ、訓練の一環で太平洋上で空中給油することもあるという。事故は夜間給油中に起きており、「夜間給油は昼間に行うよりもはるかに難しく、高い技術力が求められる」。

 以前から繰り返しオスプレイの危険性を指摘してきたメンバーは「今回の事故で、非常に不安定で危なっかしい機体だということが明らかになったのではないか」と話す。

 厚木基地の近くに住み、第4次厚木基地騒音訴訟の原告団の事務局次長(65)は「国は公共性を優先し、住民の安全は二の次だ」と怒りをあらわにする。

 自宅近くに飛来したオスプレイは住宅街の上空を何度も旋回し、乱暴な飛行だと感じたことが忘れられない。「何かトラブルがあった時に失速し、飛行場にたどり着けないのがこれまでの事故の特徴。住宅地に落ちることは当然予想できる」と不安を口にする。

 同訴訟の原告団長(66)は、10万飛行時間当たりの重大事故の発生数で表される事故率に注目する。「導入から時間を経ると事故率は安定してくるのが普通だが、オスプレイは配備時点の12年で1・93件だったのに対し、15年に3・69件と、どんどん悪化している」と指摘。「即刻、国内の飛行は禁止してほしい」と語気を強めた。

 事故を受けて、第4次厚木基地騒音訴訟の原告団らは15日、防衛省や外務省を訪れ、抗議する予定という。


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