希少な鳥保全に尽力 横浜市繁殖センターが最高賞

横浜市繁殖センターで飼育しているカンムリシロムク(同センター提供)

 横浜市繁殖センター(旭区)が取り組んでいる希少な鳥「カンムリシロムク」の繁殖や保全活動が、日本動物園水族館協会が選ぶ本年度の「古賀賞」に選ばれた。カンムリシロムクはインドネシア・バリ島の固有種で、国際自然保護連合のレッドリストで近絶滅種に指定されている。

 古賀賞は希少動物の繁殖に特に功績があった動物園や水族館に贈られる。繁殖が難しく世界的にも重要な種の繁殖に成功した場合に与えられる国内最高の賞。同協会の育ての親でもある元上野動物園園長・古賀忠道博士の業績を記念して1986年に制定された。

 カンムリシロムクはムクドリの仲間でバリ島西部の国立公園のみに生息。全長約25センチ、体重約100グラム、全身は白く、頭部には長い冠羽がある。飼い鳥としての乱獲や環境破壊が原因で激減し、現在確認されている野生生息数は500羽以下という。

 76年4月、野毛山動物園(西区)が当初6羽から飼育を始め、99年の繁殖センター開設後に約50羽を引き継いで、飼育技術を確立していった。

 2003年には横浜市とインドネシアで「カンムリシロムクの野生復帰計画」を締結。13年までに計125羽を現地に送っている。インドネシアから研修員を受け入れ、横浜からは専門家を派遣する交流も続けている。11年には現地住民と取り組む保全活動が始まり、環境整備を含んだ保全計画を策定。放鳥の結果、野生での繁殖にも成功しており、こうした地道な活動が評価された。

 繁殖センターではマレーバク、スバールバルライチョウなど10種の希少動物を飼育し、繁殖に取り組んでいるほか、横浜市立動物園の動物から精子、卵子などの収集と凍結保存など遺伝資源の保存も行っている。

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