綱島温泉幕また一つ 「東京園」が19日を最後に無期限休業|カナロコ|神奈川新聞ニュース

綱島温泉幕また一つ 「東京園」が19日を最後に無期限休業

継続探る

午前11時の営業開始前、利用客の列ができる

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 戦前に栄えた綱島温泉の名残を伝える横浜市港北区の温泉施設「東京園」が無期限休業することが15日、分かった。敷地の一部が、東急東横線に乗り入れる相鉄線の新駅建設工事に使われるため。創業69年、4代目社長の中村ゆう子さんは「お風呂だけでも残せないものか」と話し、営業継続の道を模索している。

 19日の営業を最後に休業に入る。敷地は工事の事業者に賃貸し、新駅を造るための建設資材置き場などに利用される。東京園の建屋は大広間部分など一部が解体されるという。

 工期は2019年までで敷地はその後返還されるが、中村さんは、温浴施設部分だけでも営業を続けられないか事業者らと話し合いを続けるとしている。

 敷地使用の打診を受けたのは2年ほど前。新駅は地下35メートルに造られ、東京園の敷地に接する直下を通る設計だった。温泉に使う地下水への影響など営業への支障を懸念した利用者が工事に反対する署名を1万1千人分集めたが、計画は変わらなかった。中村さんは「駅ができれば街が活性化するという声もあり、仕方がなかった」と苦渋の中で敷地提供の決断を下した。

 東京園が開業したのは1946年。戦前に温泉街としてにぎわった綱島街道沿いで、残り数軒となった温泉施設の一つとして営業を続けてきた。中村さんの兄で専務の司郎さん(72)は「工事ヤードとして使うのは敷地の半分余り。存続を願うお客さんも多く、何とか営業を続ける方策がないか探っていきたい」と話している。

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