3少年逆送、起訴へ 家裁「結果は重大」 川崎中1殺害

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2015/05/13 03:00 更新:2015/08/27 17:34
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 川崎市川崎区の多摩川河川敷で2月、市立中学1年の男子生徒=当時(13)=が刺殺された事件で、横浜家裁(小池喜彦裁判長)は12日、殺人の非行内容で送致されたリーダー格の少年(18)と、傷害致死の非行内容で送致された送致時17歳の少年(18)、もう1人の少年(17)の計3人について、いずれも検察官送致(逆送)する決定を出した。それぞれ殺人罪、傷害致死罪で起訴されれば、裁判員裁判の対象となり、成人と同じ公開の法廷で審理される見通し。

 小池裁判長は決定理由で、「何の落ち度もない13歳の被害者の生命を奪ったという結果は重大」と述べた上で、「犯行の態様や遺族感情、社会的影響などを勘案すれば、検察官に送致するのが相当」と判断した。

 決定によると、3人は2月20日未明、共謀して同区の多摩川河川敷で男子生徒の首をカッターナイフで多数回、突き刺して死亡させた。また、リーダー格の少年は1月17日、横浜市内で男子生徒の顔面を殴り、全治2週間の傷害を負わせたともしている。

 県警は3人を2月27日、いずれも殺人容疑で逮捕した。横浜地検はリーダー格の少年を殺人、少年2人を傷害致死の非行内容で、それぞれ家裁に送致。さらに地検は4月にも、リーダー格の少年を傷害の非行内容で追送致していた。逆送を受けた地検は少年法に基づき、今後10日以内に起訴するかどうかを判断する。

 県警によると、リーダー格の少年と送致時17歳の少年は、同じ市立中学出身の同級生。ほか1人と男子生徒は同じ少年グループの一員だった。

◆「役割大きい」と一括
 横浜家裁は少年3人について、犯行の残忍さや悪質性、事件への関与の度合いを重く見て、全員の検察官送致を決めた。決定では、事件の約1カ月前にリーダー格の少年(18)と被害者の間で起きたトラブルが伏線になったと認定し、この少年が「終始主導的に関わった」と結論付けた。ほかの2人も凶器のカッターナイフを提供したことや、共犯の少年らと一緒にいることを隠して被害者を呼び出したことなど、それぞれの役割は大きいと判断した。

 少年法では、16歳以上の未成年が故意に人を死なせた疑いがある場合には、原則として逆送すると定めている。ただ犯罪白書によると、原則逆送事件で実際に検察官送致の決定が出たのは、2001年4月から13年末までで64・3%にとどまっている。家庭内の事件や、共犯事件で関与が「付和雷同」的な場合には、少年院送致などの保護処分となる例があるためだ。

 一般的に未成年者は供述の信用性の判断が難しいとされる上、仲間内で起きた今回の事件では関与した少年たちの供述に依拠する部分も大きい。事件の重大性を踏まえ、家裁は観護措置期間の最長となる8週間を掛けて3人に対する少年審判を続けてきた。認定された非行内容で3人が起訴されれば、審理に参加する裁判員が慎重な判断を求められる場面も予想される。

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