加山氏3選、新人に大差 相模原市長選|カナロコ|神奈川新聞ニュース

加山氏3選、新人に大差 相模原市長選

2015統一地方選

当選が確実となり、万歳する加山氏(中央)=12日午後8時6分、相模原市中央区の事務所

 任期満了に伴う相模原市長選は12日投開票され、無所属で自民、民主、公明党の推薦を受けた現職の加山俊夫氏(70)が、共産党公認の新人で党北部地区常任委員の中野渡旬氏(66)を大差で破り、3選を果たした。

 2氏による一騎打ちの戦いは、リニア中央新幹線建設に伴う橋本駅南口の中間駅設置やJR相模原駅北側に広がる在日米陸軍相模総合補給廠(しょう)の一部返還地などを生かし、両駅周辺の一体的なまちづくりを進める「広域交流拠点」の是非が争点となった。

 加山氏は「本市の未来に向けたプロジェクトが、実現化へ大きく動き始めている」と、リニア中間駅や補給廠の返還地などを「市のポテンシャル(潜在能力)」と捉え、それらを生かしたまちづくりに意欲。「50年、100年先を展望できる市のスタートを切る時」と訴え、推薦を受けた各政党や各種団体から幅広い支持を集めた。

 中野渡氏は、加山市政が進める広域交流拠点のまちづくりを否定。「このまま進めば、多大な財政負担になる。市民不在の大型開発計画をストップさせる」と、福祉や子育てなど市民目線の市政に切り替える考えを訴えた。しかし、出馬表明が告示約1カ月前と遅く、公認した共産党の支持層以外に浸透できなかった。

【解説】拠点整備の認知度低く
 現職対新人の一騎打ちとなった相模原市長選を大差で制した加山俊夫氏は、推薦を得た自民、民主、公明各党の支持層や各種団体の組織票を手堅く固めた。中野渡旬氏の出馬表明が告示約1カ月前と遅かったこともあり、現職の強みと安定した戦いで前回の得票を大きく上回った。

 選挙では2期8年の市政運営や政策が問われたが、有権者は市政の継続を選択した。神奈川新聞社などの世論調査も現市政を「評価」「どちらかといえば評価」が6割近くに上り、有権者の支持を裏付ける。

 ただ、投票率は46・87%と伸び悩んだ。半数以上の有権者が棄権したことになる。両陣営の体力差から投票を敬遠したことも一因として考えられるが、その是非を最大の争点とした「広域交流拠点」の認知度がいまひとつで、盛り上がりに欠けたことも理由だろう。世論調査でも約4割が「計画を知らない」としていた。周知は今後の課題になる。

 選挙戦では、中野渡氏が少子高齢化社会を見据えた子育て支援や公共交通の充実など、暮らしに直結する施策を訴え、一定の支持が集まった。世論調査でも市政に望むことの1位は「子育て支援」で、2位が「財政健全化」だった。

 政令市に移行して5年。だがそれを実感している人は少ない。今後進めようとする大規模開発の一方でこうした市民の声に耳を傾け続けることが、名実ともに政令市として誇れる都市になるには必要だ。

加山俊夫氏の横顔

 相模原市職員として長年、まちづくり事業に携わってきた。働きながら東京経済大学を卒業。助役を経て2007年4月から現職。座右の銘は「至誠一貫」で、「日々の努力を重ねる」ことを心掛けている。趣味はアユ釣り。妻と息子と3人暮らし。

PR