海老名市保育園で議会反発 増築遅れ仮設教室|カナロコ|神奈川新聞ニュース

海老名市保育園で議会反発 増築遅れ仮設教室

仮設教室の設置を進めている市立中新田保育園=海老名市中新田

 増加する待機児童の解消を目指して海老名市が準備を進めている「市立中新田保育園」(同市中新田)の増築事業について、市議会で疑問の声が上がっている。市は1月下旬の臨時会に2014年度一般会計補正予算案を提出したが、用地の開発許可に時間を要し完成が遅れることが分かり、急きょ着工した仮設教室の確保などの対応に不審点があるためだ。

 この問題は、開会中の第1回市議会定例会で山口良樹市議(海政会)らが「臨時会の際、説明された増築内容とは違った工事が行われている」と指摘したことで明らかになった。

 市子育て支援課によると、増築事業は同園前の約1300平方メートルの借地に平屋の新園舎(延べ床面積約230平方メートル)を5年間のリース方式で設置、不足している園庭も整備。同園のぴよぴよ棟(0~3歳児)を卒園する4、5歳児を主な対象に60人を受け入れる。

 市内の待機児童は昨年10月現在で71人。今後、数年間はさらに保育ニーズが高まると見込まれている。今回の増築も待機児童を早期に解消するために計画したという。

 補正予算案には、増築棟賃借料(14~19年度)の名目で1億5300万円を債務負担行為として計上、1月27日の臨時会で賛成多数で可決された。

 しかしその後、予定地が市街化調整区域内の農地であるため、県による事前の許可手続きなどに数カ月かかることが判明。今月18日に開かれた定例会での一般質問に対する当局の答弁で、新園舎の利用開始が10月になる見通しが明らかとなった。

 市は応急措置として同園敷地内にプレハブ式の教室約50平方メートルの設置工事を3月に入って始め、月末の完成を目指している。経費は増築棟賃借料から約2千万円を充当した。工事発注では「緊急性が高い」として通常の一般競争入札は行わず、業者との随意契約で実施。答弁の中で「一部報告を怠った」と説明不足を認めた。

 山口市議は「当初から開発行為の許可手続きにかかる時間は十分に想定できたはず。見通しが立った段階で議会に提案すべきで、高額な随意契約の扱いにも疑問が残る」と話している。

 市の保育行政をめぐっては、3月末の閉園を決めた私立保育園への対応で混乱を招き、保護者らから批判が集まっている。

【神奈川新聞】

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