「夢のシステム」廃止へ MM21地区のごみ管路収集 分別困難、更新費かさみ/横浜市|カナロコ|神奈川新聞ニュース

「夢のシステム」廃止へ MM21地区のごみ管路収集 分別困難、更新費かさみ/横浜市

「夢のシステム」廃止へ-。横浜市は11日までに、みなとみらい21(MM21)地区で運用している、ごみを各事業所からパイプで収集する「廃棄物処理管路収集事業」を2017年度末までに廃止する方針を決めた。分別が困難なことから収集量が低下、設備更新費用もかさむことなどが理由。今後、各利用者と廃止に向けた協議を進める。

市資源循環局施設課によると、同事業は国のモデル事業として1983年に事業実施を決定。91年にMM21地区で管路収集をスタートした。

「夢のシステム」「未来都市の象徴」などとも称されたこの収集方法は、各施設のダストシュート型投入口などから投入されたごみを地下の輸送管を通して桜木町駅近くのクリーンセンターまで運ぶ仕組み。

輸送管の内径は直径約50センチ。ごみは毎秒20~30メートルの空気の圧力で運ばれ、パシフィコ横浜からクリーンセンターまで(距離約1・3キロ)、わずか1分程度という。集めたごみはセンターからコンテナ車で焼却工場に送られる。

24時間ごみが捨てられ、室内や道路上にごみを置く必要がなく衛生的なのが売りだった。街の美観も向上し従来の収集方式と比べても効率的で安全として導入された。しかし、分別収集には対応できないため、2000年の各種リサイクル法の施行で循環型社会への転換が図られてきたのに伴い、収集量が大幅に減少してきているという。

1997年度に4543トンだった収集量は、2012年度には896トンまで減少。利用施設数も04~06年度の22施設が最多で、13年度は17施設まで減った。管路延長は計約7キロ(13年度)で、当初計画の半分程度にとどまっている。

今後も収集量が増加する見込みはなく、18年ごろには設備更新で数億単位の費用が発生するため、17年度末までの廃止を決めた。

市資源循環局の足立原敬一施設課長は「大きな変化の波により、今の時代に合わなくなってしまった。廃止後の設備の活用方法についても検討していきたい」と話している。

◆廃棄物処理管路収集事業 横浜市などによると、全国各地で1970年代から稼働。幕張新都心(千葉県)や東京臨海副都心(東京都)などは事業を継続しているが、老朽化や経済性などの理由で廃止する都市も少なくない。多摩ニュータウン(東京都多摩市)は2004年度に、筑波研究学園都市(茨城県つくば市)は08年度に廃止している。

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