全日本大学野球選手権:神大は準優勝 学年超えて結束し快進撃|カナロコ|神奈川新聞ニュース

全日本大学野球選手権:神大は準優勝 学年超えて結束し快進撃

東海大に敗れ、泣きじゃくる神奈川大の主将胡麻(中央左)をねぎらう4年生の能瀬(中央右)=神宮

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第63回全日本大学野球選手権最終日は15日、神宮球場で決勝が行われ、神奈川大(神奈川)は東海大(首都)に0-2で敗れ、24度目出場での初優勝を逃した。東海大は13年ぶり4度目の優勝。

神奈川大は打線が東海大投手陣に5安打無得点に抑えられ、2失点で完投した濱口遥大の好投に応えられなかった。

また今大会15打数8安打の5割3分3厘でタイ記録の3三塁打をマークし、決勝では2打点の大城卓三(東海大)が最高殊勲選手と首位打者に輝いた。3勝を挙げた吉田侑樹(東海大)が最優秀投手賞となった。

「夢の時間が終わってしまった…」。最後の打者が空振り三振に倒れると、ネクストバッターズサークルで神奈川大の能瀬はしばらく動けなかった。

ゲームセットの瞬間まで仲間を信じ続けた、その能瀬は五回に右前打で出塁し、この試合で唯一三塁まで進んだが後が続かない。結局、散発の5安打13三振。先発吉田の切れ味鋭いチェンジアップと直球に的を絞れず、六回1死一塁は主砲稲垣が併殺打に倒れた。

「チャンスでの1本、変化球への対応…。準優勝までのチームだった」。野手陣のリーダーを務める能瀬は「めちゃくちゃ悔しい」と唇をかみ、主将の胡麻は「精度の高い投手に対応できるようにならないと」と課題を挙げた。

それでも、創部初の決勝進出を果たした功績は揺るがない。胡麻は「本当に3、4年生でつくり上げたチーム。夢のような目標を掲げたがここまでこれた」と感慨深げに振り返り、最上級生に感謝した。

創部以来3度目のリーグ5位に沈んだ昨秋シーズン後、首脳陣は「大きな変化を与えたい」と3年生の胡麻を主将に指名。自他ともに主将候補と認める能瀬は納得できなかったが「大学野球は来年で最後。立ち止まっている暇はない」と思い直し、同学年で副主将の服部と二人三脚で胡麻を支えてきた。

試合後、能瀬は泣きじゃくる胡麻の頭をなでながら整列に向かった。互いの涙が乾いた後「秋もやらなきゃな」と短く言葉を交わした2人。名門復活を支えた能瀬、胡麻、服部の視線は早くも、新チーム発足時に掲げた「日本一」を狙う次なる戦いに向けられた。

◆エース濱口「攻めきれなかった」

敗戦が決まると、ベンチの濱口はあふれる涙を止められなかった。初の全国舞台で快投を続けてきたが、決勝は148球の力投が報われず、2失点で敗戦投手に。2年生左腕は「調子は悪くなかったが、(勝負どころで)少し力んで甘いところにいった。攻めきれなかった」と悔やんだ。

五回2死一、二塁。追い込んでから直球が高めに浮き、大城卓に先制打を許した。七回2死二塁では外角のチェンジアップがわずかに甘く入り、再び大城卓に適時打を浴びた。

最後に詰めの甘さを痛感したが、野球人生初の全国大会で4試合に先発し、計32回を投げて自責点はわずか4。「腕を振って投げた結果」と四球を恐れず、力強く投げ込む姿は鮮烈な印象を残し、大学日本代表候補にも選ばれた。

一躍、全国区に躍り出た19歳は「試合をするたびに成長できた。内角にしっかり投げられるようになった」と振り返り、「ここまでこれたのはいろいろな方の支えがあったから」。3月末に退任した保坂前投手コーチらへの感謝を口にし、さらなる進化を誓った。

【神奈川新聞】

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