彫刻家の西巻一彦さん、がん闘病復帰後初の個展を開催中/秦野|カナロコ|神奈川新聞ニュース

彫刻家の西巻一彦さん、がん闘病復帰後初の個展を開催中/秦野

個展を開いている彫刻家の西巻一彦さん=秦野市寺山の「石庄庵」

伊勢原市西富岡の彫刻家西巻一彦さん(52)の個展が18日まで、秦野市寺山の手打ちそば店「石庄庵」で開かれている。西巻さんは昨年、がんを患い、今春まで闘病。復帰後初の個展で「元気になったことを支えてくれた多くの人たちに伝えたい」と話している。

西巻さんは横須賀市生まれで、東海大学教養学部芸術学科卒業。石を素材にした彫刻作品を中心に創作活動を続け、これまでに現代日本具象彫刻展やロダン大賞展など、さまざまな公募展で入賞・入選を果たした。秦野市内をはじめ全国各地のモニュメント制作を手掛けている。

昨年夏、難聴や肩のしびれなど体に異変を感じ、病院で検査を受けた結果、血液のがんである悪性リンパ腫と診断された。「心の中にぽっかり穴が開いてしまった」と振り返り、抗がん剤の副作用に悩まされる中、半年間の治療が続いた。徐々に「今という現実を生きることが明日につながる。病気と向き合い、よれよれになっても、それが現実」と考えるようになり、体に負担の掛からない小さな作品を中心に創作を再開した。

今回の個展は、友人で石庄庵店主の石井貞男さん(59)から「再出発の場として個展をやらないか」と声を掛けられ実現した。

店内では闘病後の作品も含め20点を展示、販売。冬から春にかけて木が芽吹く様子や、3羽のスズメが寄り添いながら春を待つ姿などが、石の色や滑らかな曲線を生かして巧みに表現されている。

西巻さんは「再発の可能性はあるが、今後も生きてきて感じたことを彫刻にしていきたい。同じようにがんで苦しむ人たちの励みになればうれしい」と話している。

同店は月曜休業。観覧のみも可(無料)。営業時間などの問い合わせは同店電話0463(82)1222。

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