横浜市が新展示場、MM21地区20街区に検討 パシフィコの機能拡充/神奈川|カナロコ|神奈川新聞ニュース

横浜市が新展示場、MM21地区20街区に検討 パシフィコの機能拡充/神奈川

国際会議場や展示ホール、ホテルが一体となった複合コンベンション施設「パシフィコ横浜」(横浜市西区)に隣接するみなとみらい21(MM21)地区の20街区(2・2ヘクタール)に、横浜市が新たな展示場などの増設を検討していることが5日、分かった。パシフィコ横浜は国内トップクラスの実績を誇るが、稼働率は限界に近く、急速に伸びるアジア他都市との競争力の低下が懸念されている。市はMICE(マイス=企業の会議や研修、学会、展示会など)分野の機能を強化し、新たな需要を取り込みたい考えだ。

市は2013年までの中期4か年計画で「MICEの拠点都市として国際的な地位を確立する」と明記し、成長戦略の重要施策に位置付けている。昨年7月には、有識者による委員会で対策を検討。ことし3月に「早急に施設拡充の検討を」と提言を受けていた。

6月末に、三菱総合研究所(東京都千代田区)に委託し、民間活力を生かした整備手法や経済効果など具体的な検討に乗り出した。市有地の20街区が有力候補に挙がっており、国際的なニーズに対応した超大型バンケットホール(宴会場)や不足している展示スペースの新設などが視野に入っている。三菱総研の報告を踏まえ、予算編成に間に合うよう10月ごろには結論を出す予定だ。

パシフィコ横浜は1987年に設立された市の外郭団体。羽田空港とのアクセス性や海を望む開放的な立地などの強みを生かし、2010年の国際会議の参加者数は全国2位(約16万人)、開催件数は3位(174件)となっている。

しかし、展示ホールの稼働率は70%と業界水準ではほぼ上限で主要な予約が5年先でも入っている。年間4千件の問い合わせがあっても、新たな受け入れの調整が難しく成約は千件にとどまる年もあったという。

さらに、築20年がすぎ、老朽化が進むほか、大型化する展示やパーティー開催などのニーズにも対応できなくなっているのが実情だ。一方で、韓国やシンガポールなどはMICEの高い経済波及効果に着目し、国策として大規模な施設整備や低価格化を打ち出すなど地位を高めている。

危機感を抱くパシフィコは独自策として13年度から30年度まで180億円を投じ、最新の省エネ技術やIT設備などを順次導入していく方針だ。しかし、新たな施設拡充は資金調達が難しく、行政に期待するしかないという。

林文子市長も会見などで「パシフィコは満杯で拡充しなくてはいけない」との認識を表明。MICE機能を効果的に高めるには、パシフィコとの一体性が重要と判断している。

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