地震、津波、液状化 災害の歴史今に生かす 鎌倉で企画展|カナロコ|神奈川新聞ニュース

地震、津波、液状化 災害の歴史今に生かす 鎌倉で企画展

歴史上の災害の痕跡を示す資料が数多く紹介されている企画展=鎌倉歴史文化交流館

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 鎌倉市内に残る災害の痕跡をたどる企画展が、鎌倉歴史文化交流館(鎌倉市扇ガ谷)で開かれている。発生から95年が経過した関東大震災の写真を中心に、中世に鎌倉を襲った地震や火災について、大地に刻まれた痕跡から考察している。5月18日まで。

 関東大震災で大火や津波に見舞われた鎌倉には、当時の壊滅的な被害様相を記録した写真が数多く残る。企画展では、このうち約100枚を紹介し、材木座、長谷・坂ノ下、扇ガ谷・雪ノ下といった地域別に被災状況を概観した。

 津波が来襲し、建物や樹木がなぎ倒された由比ガ浜や坂ノ下の状況、ぺしゃんこになった鎌倉小学校、横須賀線鎌倉停車場前や長谷観音付近の焼け跡などが写されている。社寺に関する被害記録や義援金の資料、ひび割れた食器類なども展示した。

 鎌倉時代の歴史書「吾妻鏡」に多数の記述がある中世の地震については、これまでの遺跡発掘調査で見つかった地層の状況や遺物などの年代から、該当する地震を推定。それらの痕跡として、液状化によって地中の砂が地下水とともに噴き上げる「噴砂」の跡や傾斜した井戸などの写真を示した。

 また、表面が焼けた青磁などの出土品を基に火災の状況も分析。雨乞いの伝承がある池の跡は、干ばつがあったことを裏付けるものとみて取り上げている。

 企画展を担当する浪川幹夫学芸員は「鎌倉は長い歴史の中で繰り返し災害に見舞われてきた。過去の災害について知り、今後の備えに生かしてほしい」と呼び掛けている。

 観覧料は一般300円、小中学生100円。日曜祝日は休館。問い合わせは、鎌倉歴史文化交流館電話0467(73)8501。

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