容疑者を追う「足」と「目」 県警専門部隊「初動捜査係」密着|カナロコ|神奈川新聞ニュース

容疑者を追う「足」と「目」 県警専門部隊「初動捜査係」密着

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2019/01/12 17:20 更新:2019/01/21 20:05
防犯カメラの映像をチェックする捜査員=横浜市内

防犯カメラの映像をチェックする捜査員=横浜市内

 凶悪犯罪を取り締まる神奈川県警捜査1課で、存在感を増している専門部隊がある。現場周辺の防犯カメラを解析し、容疑者の足取りを追う「初動捜査係」だ。設置場所をくまなく探し出す「足」と、一瞬の写り込みを見逃さない「目」を駆使し、事件の摘発に結び付けるプロの技を、記者がのぞいた。

 「見えづらいですけど、あそこに1台ありますね」。12月中旬の横浜市内。前夜に起きた強盗致傷事件の現場に近い大通りで、鋭い視線を向けていた捜査員が、数十メートル先の建物を指さした。近づくと、確かに防犯カメラが見えてきた。

 設置場所はその場で直接、確かめるほかない。こつを問うと「特殊技能はいりません。大事なのはひたすら歩き回る体力です」。歩数計が1日2万歩を計測することもあり、靴は数カ月で履きつぶしてしまう。「足で稼ぐという刑事の基本は一緒ですよ」

 別の捜査員2人は、現場から200メートルほどのコンビニに詰めていた。着目したのは、店舗の前面を写す防犯カメラ。犯行時間帯の映像にじっと目を凝らしながら「靴や人影、窓ガラスの写り込みも手掛かりになります」とつぶやいた。

 こうして要所要所の映像を解析し、同一とおぼしき人や車の情報を地図に落とし込んでいく。点と点が線になり、事件前後の容疑者の動きが浮かび上がる。そのまま自宅の特定に至る事例も少なくない。

 しかし、カメラが捉える範囲と捜査員が見たい方向は必ずしも一致しない。画質もさることながら、時間帯や天候で見えやすさも大きく変わる。2時間の映像を精査するのに、2倍、3倍を要することもあるという。

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