風車撤去、三浦市民惜しむ  老朽化で、来月から解体|カナロコ|神奈川新聞ニュース

風車撤去、三浦市民惜しむ  老朽化で、来月から解体

「再生エネの象徴、復活を」

撤去工事のため、発電機の周囲はフェンスで囲まれている=宮川公園

 三浦市のランドマークとして親しまれてきた宮川公園(同市三崎町六合)にある風力発電機2基が来年1月から順次、解体される。所有・運営する「日本風力開発」(東京都港区)が老朽化などを理由に撤去を決定。新たな発電機が建設される見通しは現状なく、市民から惜しむ声が上がっている。

 市環境課によると、2基は新エネルギー・産業技術総合開発機構とニチメン(現・双日)でつくる「三浦風力発電研究所」が1997年、経済産業省の風力発電実証実験の一環で設置した。

 いずれもタワーの高さは35メートル、プロペラの直径は31メートル。電力は2基を照らすライトや公園内の照明などに活用されてきた。

 内部機材の故障で、15年8月に1基が、17年6月にもう1基がそれぞれ稼働を停止。日本風力開発は今年5月、修理に必要な部品の調達が困難で、老朽化も著しいことなどから撤去したいと、市に文書で申し出た。

 同社は道路沿い側の1号機を来年1月、海側の2号機を2月に解体する予定で、先月末から発電機の周辺をフェンスで囲うなどの準備を始めた。安全を確保するため、3月末までの工事期間中、トイレなど以外は公園の利用をできなくした。

 子どもを連れ、よく公園に足を運んだという市内在住の主婦稲垣睦美さん(36)は「(空の)青と(発電機の)白のコントラストがきれいだった。見慣れた景色がなくなるのは残念」と惜しむ。みうら観光ボランティアガイド協会の岩口縣一会長(71)は「小学生の社会科見学ツアーのコースにも組み込んでいた。ソフトエネルギーのシンボルになるようなものが再びできれば」と期待する。

 総出力が800キロワットの2基と同規模の発電機を近郊緑地保全区域内の公園で建設するには、県の環境影響評価条例で環境アセスメントの手続きが必要で、その調査や手続きに1年半以上掛かる。かといって、小規模だと採算性が低いなどの課題がある。同課は「自然再生エネルギーを身近に感じられる場として、環境に負荷を与えない程度のものを設置できるよう検討していきたい」としている。

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