週1日休み、ほぼ順守 海老名市立中学の部活改革|カナロコ|神奈川新聞ニュース

週1日休み、ほぼ順守 海老名市立中学の部活改革

練習前に部活動の顧問から話を聞く女子中学生=海老名市内(写真と本文は直接関係ありません)

 過熱する中学校の部活動に歯止めをかけようと、海老名市教育委員会の主導で今年4月から進められている部活動改革が2学期目を終えた。独自に掲げた「週1日の休養日」などの規定はおおむね順守され、現場で浸透しつつある。生徒へのアンケートでも約9割が評価した。一方、スポーツ庁のガイドラインは休養日を週2日以上としており、適正化に向けた課題は残されている。

 部活動のやり過ぎは顧問の負担増や生徒のけがなどが懸念されることから、市教委は今年1月、国に先駆けて週1日の休養日などを盛り込んだ抑制に向けた活動方針を策定。試行を経て2018年度の1学期に運用を始めた。

 市教委は事後点検のため推進協議会を6月に新設。規定順守の徹底を目指し、各部顧問に対して月ごとの活動予定と前月の実績の提出を義務付け、確認などをする専従職員(社会教育指導員)を採用した。

 2学期には協議会メンバーの整形外科医が各校を訪問してスポーツ障害の発症例を紹介、休養日の重要性を訴える活動を実施。3学期は効率的な練習法を指導するトレーナーを各校に派遣する予定だ。

生徒の9割評価


 市教委によると、8月の夏休み中は連続3日以上の休養日を設けるとの規定は、市内6中学校で順守。10月は三つの運動部が1週間だけ週1回の休養日を取っていなかったものの、「活動方針は現場で受け入れられている」(教育支援課)という。

 運用開始半年を迎えた10月には、6中学校の各学年1クラスを抽出したアンケート(対象590人)を初めて実施。89%が週1日の休養日を評価した。

 また、週1日の休みについて「必ずある」が68%、「ある時とない時がある」が31%だったが、同課は「校長が許可した大会前などの例外規定に該当」と分析している。

 休養日を評価する意見では「疲れが取れ、体調が整えられる」「勉強や宿題ができる」が多かった。評価しない理由では「たくさん練習しないと上手にならない」「勝てない」が目立った。

顧問不在で練習


 今後の課題は、スポーツ庁が今年3月に策定した「休養日は週2日以上」「活動時間は長くとも平日2時間、休日3時間程度」への対応だ。法的な拘束力はないものの、市教委の規定は国が示したガイドラインに適合していない。

 実効性に配慮した活動方針について、伊藤文康教育長は運用当初に「適正化への第一歩。国のガイドラインに近づける努力を続ける」としていた。

 市教委社会教育指導員の芝善孝さんは「3学期は日没時間が早く、練習時間は短くなる。生徒のオーバーユース(酷使)を防ぐ休養日数は一律の引き上げではなく、季節に合わせた設定が良いのではないか」と指摘。「現場を回っていて懸念されるのが、会議などで顧問が不在のまま練習が行われている部もあること。事故防止や多忙な教員の働き方改革の面からも見直し議論が必要だ」とも話している。

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