【はれのひ判決】「独善的で甘い経営判断」…被告うなずく|カナロコ|神奈川新聞ニュース

【はれのひ判決】「独善的で甘い経営判断」…被告うなずく

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/12/19 19:44 更新:2019/01/07 18:42
大勢の報道陣が集まった「はれのひ」の会見=2018年1月、横浜市中区

大勢の報道陣が集まった「はれのひ」の会見=2018年1月、横浜市中区

 「懲役2年6月に処する」

 成人の日に晴れ着トラブルを起こした振り袖の販売・レンタル業「はれのひ」の銀行融資詐取事件。横浜地裁で実刑を告げる渡辺英敬裁判長の大きな声が法廷に響く間、元社長の篠崎洋一郎被告(56)は身じろぎ一つせず、神妙な面持ちでじっと前を見据えていた。終盤にあらためて量刑の説明を受けると、6回短く「はい」と答え、閉廷時には深々と一礼した。

はれのひ融資詐欺、被告に2年6月判決

 この日の被告は、白のフリースジャケットに灰色のスエットパンツ姿。心労からか、顔の輪郭は逮捕時と比べてすっきりした印象を受けた。傍聴席を気にするそぶりを見せ、しきりにまばたきを繰り返す様子からは緊張感もうかがえた。

 裁判長に促されて証言台の椅子に座ってからも、背筋を伸ばしたまま硬い表情は崩さなかった。判決文で「独善的で甘い見通しに基づいた経営判断」などと指摘されると、かみしめるように何度も小さくうなずいた。

 これまでの公判で「見えやプライドのために誤った判断を繰り返してしまった」と謝罪した被告。閉廷後、刑務官に連れられて法廷を後にする背中からは、自身の才覚を信じ、次々と事業を拡大していった経営者の面影が消えていた。

被害者「求刑の半分なのか」


 新成人にとって一生に一度の晴れ舞台を台無しにした「はれのひ」元社長篠崎洋一郎被告(56)に対し、横浜地裁は19日、実刑判決を言い渡した。融資金詐取事件として審理されたため、公判上は被害者とされなかった新成人の関係者は、それでも法廷に詰め掛け、被告に厳しい視線を向けた。被害回復のめどは立たず、救済の仕組み作りや業界の商慣行の見直しを求める声も上がる。

 「求刑(懲役5年)の半分なのかと。思わずメモを取る手が止まった」。長女が被害に遭った横浜市瀬谷区の女性(55)は判決後、すっきりしない表情を浮かべた。
 
 長女の心の傷は「もう癒えた」という。それでも、騒動発覚後の被告の言動を振り返ると、改めて怒りがこみ上げてくる。「本当に反省しているのか、隠し財産があるんじゃないかと、いまだに疑念が残る。しっかりと罪を償ってほしい」
 
 母子家庭で育った茨城県の女性(20)は、来年の成人式用に同社と晴れ着のレンタル契約を結び、前金30万円を支払っていた。...

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