子どものスマホ・ネット依存脱却へ 横浜で臨床心理士講座|カナロコ|神奈川新聞ニュース

子どものスマホ・ネット依存脱却へ 横浜で臨床心理士講座

子どものスマホやゲーム依存の背景や対策について語るヴィヒャルトさん=青葉区役所

 子どものスマートフォン(スマホ)やインターネットゲーム依存について考える公開講座が4日、横浜市青葉区の同区役所で開かれた。臨床心理士のヴィヒャルト千佳こさんが講師を務め、依存状態にしない対策として、わが子と常に生身のコミュニケーションを図ることが大切と、聴講した約70人の保護者らに訴えた。同区の主催。

 ヴィヒャルトさんは、最近の親が乳幼児にタブレット端末やスマホを手渡して子守代わりにする現状や、ネットの世界と同様に「(子どもをいさめる者がいないという)越えてはいけない一線」が家庭でも失われ、むしろ親もゲームを楽しんだりする実態について、「規制緩和」の状態だと指摘した。

 子どもがネットを使うきっかけは現実逃避や単なる時間つぶし、無料通信アプリでの友だち付き合いなどだが、それが高ずると依存症に陥り、各個人の性格がネット上で増幅されると説明。劣等感のある子はその傾向が強まり、攻撃的な子はより攻撃的になり、うつや社会不安障害などを併発する場合もあるとした。

 ヴィヒャルトさんは、わが子をネット依存にさせない対策として、「機会が減っている親子の生身のコミュニケーションを充実させること。ゲームを責めるのではなく『私はあなたが心配』と、親が頑張って声を掛けることが大切」と訴えた。「特に日々のあいさつは、親に大切にされていることを子に理解させる上で重要」と強調。ネット利用で崩れた生活リズムの立て直しも必要とした。

 質疑応答もあり、ネットゲームに没入する中学生の子どもへの助言を母親が求めた。ヴィヒャルトさんは「高校受験や将来の職業など、その子の年齢に必要な目標が明確になる情報を、言葉でたくさん与えることが大切。子どもは家庭の中で親から大事にされていると思うと、(ゲームの世界から)戻ってくる」と母親を勇気づけた。

 3人の子を持つ母親(52)は「一番下の小学5年の男児がネットゲームに興じ、まさに渦中にいるので大いに参考になった」とし、「新しいバージョンを作り続けるゲーム制作会社にも、何らかの規制が必要なのではないか」と話していた。

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