〈時代の正体〉ヘイト集会「不許可」下せぬ不作為|カナロコ|神奈川新聞ニュース

〈時代の正体〉ヘイト集会「不許可」下せぬ不作為

川崎で12月2日計画

【時代の正体取材班=石橋 学】在日コリアンへの差別扇動を繰り返す極右活動家の瀬戸弘幸氏らが川崎市教育文化会館(川崎区)で集会を計画している問題で、市は使用の可否の検討を開催日の12月2日まで続けるとしている。前回6月の集会では市が許可した結果、ヘイトスピーチがなされ、市民の大きな抗議にもつながった。にもかかわらず「不許可」の判断を下せぬ市に、市議会からも批判の声が上がる。

 28日に更新したブログに瀬戸氏はまたもヘイトスピーチをつづった。「在日は暴れまくった」。6月の集会で抗議に集まった市民を指したものだが、大多数は日本人であり、在日コリアン市民が暴れた事実はない。デマを用いてマイノリティーを暴力的集団と流布し、敵視と迫害をあおる差別扇動の典型的な手口だ。

 かねて瀬戸氏が公言し、集会の目的にも掲げる「差別撤廃条例の制定阻止」自体が条例が守ろうとしているマイノリティーへの攻撃を意味する。今回も「条例ができれば在日が支配する暗黒の都市になりかねない」と悪意に満ちたデマで参加を呼び掛けている。

 ブログのコメント欄には「在日60万人を全員強制送還させる」と排斥を唱える閲覧者の書き込みが連なる。差別はすでにあおられ、集会が開催されれば何が起こるのかを示す。市は本来直ちにデマを正し、現在進行形の人権侵害を食い止めなければならない。

残る課題


 瀬戸氏は「ヘイトはしない」と繰り返す。しかしブログの記述や放置された書き込みが、差別扇動が確信的に行われ、今後も続けられる恐れを端的に物語っている。何より6月の集会で参加者が「ウジ虫、ゴキブリ、日本から出て行け」と差別的言動を行った事実もある。

 福田紀彦市長は「不適切な発言」との見解を示し「判断材料にする」と明言した。これだけ材料がそろいながら市はしかし、現時点で不許可の判断に至っていない。...

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