米軍施設整理に区切りか 根岸住宅地区巡る協議開始で|カナロコ|神奈川新聞ニュース

米軍施設整理に区切りか 根岸住宅地区巡る協議開始で

 日米両政府が14日に合意した米軍根岸住宅地区(横浜市)の返還時期を巡る協議スタートで、県内で返還方針が固まっていた米軍施設の整理は一定の区切りを迎えそうだ。東西冷戦の終結から間もなく20年。安全保障環境の変化や米軍再編の波を受けて基地の見直しが重ねられてきたが、今後の整理・縮小は見通しすら立たないのが実情とされる。

 新たな日米合意は、14年間にわたり進展がみられなかった懸案が解決に向けて動きだす「大きな節目」(林文子横浜市長)となった。根岸地区の返還が実現すればキャンプ座間(座間市・相模原市南区)の一部が返還された2016年以来で、04年の日米合意で明記された横浜市内の6施設は地元の手に戻る。

 国内で沖縄に次ぐ「第2の基地県」とされる神奈川の米軍施設は、終戦直後の162カ所から12カ所に減少。総面積も最大時(1957年)の計3825ヘクタールから1739ヘクタールに半減した。しかし、米海軍がアジア太平洋地域の拠点とする横須賀基地(横須賀市)や厚木基地(大和・綾瀬市)、米陸軍が司令部を置くキャンプ座間、相模総合補給廠(しょう)(相模原市中央区)といった主要施設の存在感は依然として大きいままだ。

 中国への抑止力強化やミサイル防衛の進化など「日本を取り巻く安全保障環境は静かに変化している」(県基地対策課)のは明らかで、米軍の影響力を維持する県内の基地はより重要度を増す可能性もある。それでも、多くの地元自治体は引き続き早期返還を日米両政府に働き掛けていくとしている。

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