「親子愛とは」演劇で問う 11月、五大路子さん上演|カナロコ|神奈川新聞ニュース

「親子愛とは」演劇で問う 11月、五大路子さん上演

「赤い靴」を作曲した本居長世の命日の10月14日、山下公園の「赤い靴はいてた女の子像」の前で子どもたちと歌った五大路子さん=横浜市中区(五大さん提供)

 童謡「赤い靴」を題材に母と子の情愛を問い直す演劇を、横浜出身の俳優、五大路子さんが率いる「横浜夢座」が11月に上演する。題名は「赤い靴の少女 母かよの物語」(畑圭之助作、福島三郎脚色・演出)。「子どもの貧困が問題になり、親子を巡る悲しい事件が相次ぐ今こそ、この歌の心を伝えたい」 

 野口雨情による「赤い靴」の歌詞の由来には諸説あるが、五大さんは、結核のため9歳で命を落とした少女と、娘を思いながらも再会がかなわなかった母の悲しみを物語にする。

 きっかけは、自身の経験だ。子ども食堂を題材にした映画への出演などを通して顕在化しにくい困難を知った。「この華やかな横浜に、子どもの貧困や虐待がある。横浜発を掲げて活動しながら、現実が見えていなかったことにショックを受け、突き動かされた」

 舞台では、開拓のため北海道に渡った母かよが、生活の厳しさのため、やむなく娘のきみを米国人宣教師に託す場面が描かれる。その母かよを演じるのが五大さんだ。きみは「異人さんに つれられて 行っちゃった」の歌詞と異なり、東京の孤女院に預けられる。

 「母子は離れ離れになりながらも、互いに求め合っていたはずだ」と五大さんは話す。舞台化に際しては横浜・山下公園の「赤い靴はいてた女の子像」をはじめ、北海道や静岡など母子ゆかりの地を訪ねた。「今だからこそ身近な子どもの存在を改めて考え、母子の情愛を伝えなければ」

 11月8~14日、横浜市西区のランドマークホールで。前売り料金は一般6千円ほか。同11日午前11時~12時半には同所で「赤い靴フォーラム 今、母と子の絆を考える」も開催(入場無料)。問い合わせは、横浜夢座事務局電話045(661)0623。

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