禅画僧「風外」を知って 小田原、新発見2点加え特別展|カナロコ|神奈川新聞ニュース

禅画僧「風外」を知って 小田原、新発見2点加え特別展

新たに発見された風外の作品2点と風外研究家の野地さん

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 江戸時代に活躍した小田原ゆかりの禅画僧・風外(ふうがい)慧薫(えくん)の未公表の作品2点が見つかり、松永記念館(小田原市郷土文化館分館、同市板橋)で20日から始まった生誕450年を記念した特別展で公開されている。初日、会場を訪れた市内在住の風外研究家・野地芳男さん(83)は、「今回をきっかけに風外の存在を広く知ってもらえたら」と期待している。

 風外は1568(永禄11)年、現在の群馬県安中市生まれ。50代で小田原市成田の成願寺の住職を経て、同市内の上曽我や田島の洞窟で修行生活を送った。「達磨」や「布袋」の絵や書を数多く描き、住民に与えては米などを得ていた。小田原で10年、真鶴で20年過ごした後、80代で静岡県浜松市へ移り、生き仏になったと伝えられる。

 小田原市が新たに確認した作品は、同市浜町の住民が保管していた「達磨図」(縦70センチ、横30センチ)と、南足柄市の荒井春男さん所蔵の「達磨図」(縦80センチ、横40センチ)の2点。小田原市生涯学習課によると、荒井さん所蔵の作品は約40年前、自宅の蔵の中から見つかったものだという。荒井家は曹洞宗福田寺(南足柄市和田河原)の開基で、江戸時代初期に入手したとみられる。

 今回の特別展ではこの2点に加え、平塚市博物館所蔵の作品を中心に、小田原市内の成願寺、真鶴町の貴船神社、同町の瀧門寺(りゅうもんじ)に保管されていた自画像や書などの作品計約40点を前期(11月6日まで)、後期(同7~25日)に分けて展示する。

 10月28日午後1時から特別講演会(香林寺)を開催。11月17日には野地さんを講師に、市内に残る風外が暮らしていたとされる「風外窟」や真鶴町ゆかりの史跡を巡る郷土探究会も予定されている。

 特別展は11月25日まで。午前9時から午後5時まで。一般500円、高校生以下と市福寿カード提示者、障害者と介護者1人は無料。問い合わせは、市郷土文化館電話0465(23)1377。

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