「こどもホスピス」開設へ 理解求める講演や演奏会 11月に横浜で|カナロコ|神奈川新聞ニュース

「こどもホスピス」開設へ 理解求める講演や演奏会 11月に横浜で

講演会とコンサートへの参加を呼び掛けるNPO法人横浜こどもホスピスプロジクト・代表理事の田川尚登さん(左)とメンバーの飯山さちえさん(右)

 末期の小児がんなどを患う子どもが家族と豊かな時間を過ごすための施設「こどもホスピス」の開設に向けた講演会とチャリティーコンサートが11月3日、はまぎんホールヴィアマーレ(横浜市西区)で開かれる。多くの子どもがホスピスを必要としながら、整備が追い付いていない日本の現状を広く知ってもらおうと企画。善意が集まり、2020年を目標とする横浜でのホスピス開設が近づく中、主催するNPO法人「横浜こどもホスピスプロジェクト」は「子どもの命と向き合うきっかけになれば」と訴える。

 同NPO法人はホスピス開設を目的に、昨年7月に設立された。代表理事の田川尚登さん(61)=川崎市幸区=自身、21年前に6歳の次女を脳腫瘍で亡くした経験を持つ。余命半年の宣告を受けて以降、残された時間を可能な限り一緒に過ごしたいと思いながらも施設面で限界があった。

 「子どもたちが求める遊びや学びの場を、家族と過ごせる形で提供したい」という田川さんの思いは、藤沢市の元看護師・石川好枝さんの遺志で1億500万円の寄付を13年に受けたのを機に、実現に向けて動きだした。

 石川さんは生前、こどもホスピス開設に向けた活動に賛同しており、遺産の一部を寄付するよう遺言に残した。石川さんの死後、その思いを田川さんが引き継ぎ、3億円を目標にチャリティーコンサートなどのイベントを通じて募金を呼び掛けてきた。これまでに約2億9千万円が集まり、亡き娘と石川さんへの報告まであと一歩に迫っている。

 英国発のホスピスは欧州を中心に広がっているが、日本では大阪市内の2カ所にとどまる。コンサートの収益金を建設費などに充てる予定で、田川さんは「病気で短い命になったとしても、どれだけ太く生きるかが大切。病気と闘う子どもやその家族と同じ目線で寄り添いながら社会全体で支えたい」と来場を呼び掛けている。

 当日は、国内初の小児在宅医療機関「子ども在宅クリニックあおぞら診療所墨田」(東京)を立ち上げた小児科医の前田浩利さんと、昭和大学病院院内学級で時にピエロに扮(ふん)して子どもたちに笑顔を届けている同大大学院准教授の副島賢和さんが講演。医療機関などでの演奏に数多く取り組むピアニストの斎藤守也さんが童謡やジブリ、ディズニーメドレーなどを奏でる。

 午後1時半開演。入場料は当日2500円。定員500人。申し込みは同法人ウェブサイト(http://childrenshospice.yokohama/)、または電話045(274)8686。

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