エネルギー地産地消を 松田町が木質バイオマス導入策定へ|カナロコ|神奈川新聞ニュース

エネルギー地産地消を 松田町が木質バイオマス導入策定へ

手入れが行き届かず荒れた松田町内の森林(町提供)

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 森林資源を活用し、エネルギーの地産地消や地域活性化を進めようと、松田町は「木質バイオマスエネルギー導入計画」の策定に乗り出す。11日会見した本山博幸町長は「町域の9割が森林。木を生かしてエネルギー自給率を上げるとともに、防災の強化や雇用の創出などにもつなげ、安心して住める街づくりを進めたい」と意欲を示した。 

 町は将来的に、地元木材を細かく砕いた木質チップを燃料として、町内にある温浴施設へ温水を供給したり、焼却熱を農業に利用したりする事業につなげたい考え。現時点で発電事業は想定していない。

 計画の策定に当たっては、「エネルギー施策に関するアドバイザリー協定」を結んでいる「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」(鈴木悌介代表理事)と業務委託契約を締結。環境省の補助金1370万円を利用して2018年度内に木質バイオマスの実現可能性を調査し、持続可能な事業として導入するための計画を取りまとめる。

 具体的には、事業の実施場所として大規模林業者がおらず、森林の管理が行き届いていない町北部の寄(やどりき)地区を念頭に置く。(1)利用可能な木材の量や樹種、需要の調査(2)木質チップの加工事業者へのヒアリング(3)木材の切り出しコストや採算性のシミュレーション-などを行う。

 町は「小規模自治体の身の丈に合った事業モデル」を策定し、19年度以降に運営組織の設立に着手、3年以内の事業具体化を目指す方針。木質バイオマスの事業化によって、森林の適正管理促進による減災機能の向上、鳥獣被害の低減といった効果も期待している。

 業務を受託した同会議の鈴木代表理事は「町外に流出していたエネルギーコストを地域に還元できる。分散・独立型のエネルギーは防災面からも大事。しっかりと町をサポートしていきたい」と話した。

 ◆木質バイオマスエネルギー 森林の間伐材や街路樹の剪定(せんてい)枝など木材由来の有機性資源(バイオマス)を利用したエネルギー。燃やすと二酸化炭素(CO2)が発生するが、木は成長時にCO2を吸収するため排出量はプラスマイナスゼロになる。

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