尊厳回復の軌跡描く 慰安婦の映画、茅ケ崎で16日上映会|カナロコ|神奈川新聞ニュース

尊厳回復の軌跡描く 慰安婦の映画、茅ケ崎で16日上映会

映画の一場面。元慰安婦の女性に話を聞く朴壽南監督(左)=2014年5月©2017朴 壽南

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 元従軍慰安婦の女性たちを追ったドキュメンタリー映画「沈黙-立ち上がる慰安婦」が16日、茅ケ崎市民文化会館(同市茅ケ崎1丁目)で上映される。1980年代から慰安婦問題を取材し、証言を掘り起こしてきた在日コリアン2世の監督、朴壽南(パク・スナム)さん(83)=同市=は「歴史の証人たちの声を未来に伝えたい」と静かに語っている。

 主人公は、元慰安婦の15人のハルモニ(おばあさん)たち。1990年代、日本政府に謝罪と補償を求めて来日を繰り返し、「法的責任は解決済み」とする政府に対して政府機関前での座り込みや都内でのデモを行い、直接交渉を訴え続けた人たちだ。

 映画は、当時の闘いのほか、ハルモニたちの告白に涙を流し、我が事として受け止める支援者や高校生との交流、そしてハルモニたちが奪われた名誉と尊厳を取り戻していく過程を描き出していく。2014年に韓国で行われたハルモニへのインタビューも収められている。

 作品は17年12月に都内で公開、横浜市内でも同月から今年1月にかけて上映された。朴監督が長年、撮りためてきた映像を映画として世に送り出す大きなきっかけになったのは、2015年12月の日韓合意だったという。

 朴監督は言う。

 「ハルモニたちは、心にもない口先だけの謝罪で免れようとする日本政府に対し『国家としての心からの謝罪と補償』を求めてきた。しかし、合意には、どこにも被害者の声がなく、見事に黙殺された」

 かつて朝鮮半島を植民地化した日本の社会からは近年、慰安婦の存在自体をねつ造やうそだとするいわれのない誹謗(ひぼう)も聞こえてくる。「被害者の声を、闘いの記録を今こそ、世に出さなければと思った。真実は何か。自分の目でしっかり見てほしい」

 上映会は午後2時半~、同7時~の2回。上映の間の同4時半から監督のトークショーも行う。大人1200円(前売り千円)、学生500円。予約・問い合わせは実行委員会担当者電話090(6867)3843。

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