〈時代の正体〉川崎市人権擁護条例、年度内に骨子案 ヘイト横行、19年度制定目指す|カナロコ|神奈川新聞ニュース

〈時代の正体〉川崎市人権擁護条例、年度内に骨子案 ヘイト横行、19年度制定目指す

代表質問に答える福田紀彦市長=川崎市議会

【時代の正体取材班=石橋 学】在日コリアン市民を標的にしたヘイトスピーチがやまない現状を受け、川崎市が2019年度中の制定を目指している人権擁護条例について、福田紀彦市長は13日、具体的なスケジュールを明らかにした。18年度末までに骨子案をまとめ、19年夏ごろに市民から意見を公募するパブリックコメントを実施する。同日の市議会本会議で、みらいの堀添健氏(高津区)の代表質問に答えた。

 福田市長は答弁で「(男女平等や子どもの権利などに関する)既存条例との整合性を踏まえ、条例骨子の検討に着手した」と現状を説明。骨子案の提示、パブリックコメントの実施時期を示した上で、19年度末までとした条例の制定に向けて「取り組みを着実に進めていきたい」とした。

 人種や障害者、LGBTなど性的少数者に対するあらゆる差別をなくすため、市は人権全般を包括した条例を想定。福田市長は具体的に盛り込む内容について、共産の勝又光江氏(麻生区)の代表質問に「個別の分野を取り巻く状況を踏まえ、総合的に判断していく」と答えた。

 市内では、13年から在日コリアンの排斥を扇動する複数の人種差別団体がヘイトデモや集会を繰り返している。今年8月14日には極右政治団体・日本第一党が「反日朝鮮人」「殺すぞ」といったへイトスピーチを川崎駅前での街宣活動で行った。福田市長は答弁で、この街宣で同政治団体のメンバーが掲げた「暴れるな朝鮮人」と書かれた横断幕について「不適切な表現」との見解を示した。

 条例を巡っては、16年施行のヘイトスピーチ解消法が、罰則規定などがないことから十分な歯止めになっていない現状と緊急性を踏まえ、市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」がヘイトスピーチ規制を含む人種差別の撤廃に特化した条例を先行して制定するよう市に求めている。

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