権限移譲に4条件、政令市の基準案 災害救助法改正で政府|カナロコ|神奈川新聞ニュース

権限移譲に4条件、政令市の基準案 災害救助法改正で政府

防災対策強化に向け、都道府県から政令市への権限移譲について議論した初会合=内閣府

 大規模災害時の仮設住宅整備といった権限を都道府県から政令指定都市に移す改正災害救助法の成立を受け、政府は28日、救助主体となる政令市の指定基準案を公表した。都道府県との連携体制確立をはじめ、被災地支援を担う人員体制や財政力といった4項目の条件を明示。来年4月1日の改正法施行に向け、詳細内容の協議を重ねていく。

 内閣府が、県や政令市、建設関連の業界団体などと設置した「救助実施市指定基準検討会議」の初会合で示した。会合には神奈川県をはじめ、「指定を受ける方向で検討している」とする横浜市などが出席、それぞれの立場で権限移譲のメリットや課題を探った。

 4項目の条件は、人員体制や災害救助基金を積み立てる財政力のほか、都道府県との調整・連絡体制確立が柱。▽平常時や災害時に連絡調整できることのマニュアル化▽都道府県の地域防災計画に基づき、食料や住宅資材などの物資を配分できる体制確保▽災害発生後は都道府県の調整による物資配分計画の修正が可能-などを盛り込んだ。

 権限移譲を受ける政令市は、内閣府の審査で条件を満たしていることを確認した上で都道府県側の合意を踏まえて首相が指定する。正式な指定基準は10月中にもまとめ、政令などに明記するとしている。

 初会合で小此木八郎防災担当相は「1人でも多くの命を守るため、迅速で円滑な救助実施体制を検討することは極めて重要だ」とあいさつ。県は「改正法に基づき、政令市以外も安心できる権限移譲について協議していきたい」、横浜市は「災害対応力を発揮し、県との意思疎通を密にして政府の期待に応えていきたい」などと述べた。

 仮設住宅整備などを手掛ける業界団体からは、行政窓口の一本化や官民連携の強化を求める意見が相次いだ。

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