教室に行こう 県立鎌倉養護学校(鎌倉市)|カナロコ|神奈川新聞ニュース

教室に行こう 県立鎌倉養護学校(鎌倉市)

ビデオチャットで一緒に勉強

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遠隔のバリア越えて
「だっていつも一人にしないでしょ」


 7月9日、鎌倉養護学校の学習室。肢体不自由教育部門高等部の生徒5人がわくわくした様子で集まってきた。今日は、卒業生が、進路先での生活や仕事について教えてくれる授業だ。

 「みんな、久しぶり。元気ですか?」「わー!」。卒業生の登場に、生徒たちが歓声をあげる。その視線の先は、教室のドアではなく中央に置かれたテレビだ。

 卒業生がいるのは、横浜市にある生活介護事業所。学校と事業所、離れた場所だが、ビデオチャットでリアルタイムに質問していく。

 「どんなお仕事をしていますか?」

 「入浴剤作りや陶芸をしています」

 「言葉遣いはどんなことに気を付けていますか?」

 「丁寧語を使うといいと思います」

 生徒たちは、かつて一緒に学校生活を楽しんでいた先輩が、社会人として活躍する姿に大きな刺激を受けたようだった。卒業生と教室の生徒がつながった瞬間だ。

 学校には教室への登校が難しいため、自宅や施設で学習している生徒もいる。7月11日、本校高等部の教室、在宅訪問教育の生徒の自宅、施設訪問教育の生徒の居室。3カ所で同時にビデオチャットがはじまった。

 「おはよう!」と、まるですぐ隣にいる友達に話すように呼び掛ける生徒たち。画面の中の生徒も話し掛けられるたびに表情が変わり、友達の声をよく聞いている。

 一緒に参加した朝の会が終わり、教室移動を始める生徒たち。そんな中、最後まで教室に残って画面に話し掛ける一人の生徒がいた。教員が「どうしたの?」と聞くと、「(テレビの中の友達も)一緒に行くから待ってる。だっていつも一人にしないでしょ」「一緒に行くよ」。友達の映っているテレビも一緒に音楽室へ移動すると、生徒も安心した表情で音楽室に向かう。

 離れていても、クラスメート。つながることで、クラスの仲間の絆が強まった。

 
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート

神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/

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