横浜大空襲体験、紙芝居で継承 12日、旭区「若葉の会」|カナロコ|神奈川新聞ニュース

横浜大空襲体験、紙芝居で継承 12日、旭区「若葉の会」

紙芝居を手にする会長の片岡さん(右)と事務局長の海老沢さん=若葉台地区センター

 戦争の悲惨さを次世代に伝えようと横浜市旭区若葉台を中心に活動する「戦争体験を語り継ぐ若葉の会」が12日、「戦争を語り継ぐ集い」を開く。戦後70年を機に始めた取り組みだが、年々語り部が減少。今年は、小学生以下にも戦時下の苦難を理解してもらおうと紙芝居を作成し、若い世代への継承を目指す。
 
 同会は、市立若葉台西中学校(当時)の生徒たちに戦争体験を語ろうと2002年に発足。地域の老人クラブの会長だった片岡正さん(91)が若葉台の各団体に声を掛けて立ち上げた。若葉台に住む太平洋戦争の体験者を中心に、毎年夏の「集い」のほか、地元の学校で戦時下の経験を話したり、被爆地や激戦地だった沖縄へ千羽鶴を届けたりしている。

 ただ、同会も高齢化が進み、会員9人の平均年齢は80代後半。体験を次の世代にどう伝えるか課題を抱える。そこで、「新たな証言者を探すのは困難。戦争体験を作品で残すことに力点を置きたい」(片岡さん)と継承のため紙芝居を作った。

 紙芝居のテーマは、会員の女性が17歳の時に遭遇した「横浜大空襲」。女性が下水をかぶって爆撃の高熱から耐えた様子や3日後に母親と涙の再会を果たすシーンなどが約20枚で描かれている。6月、片岡さんが地元で活動する絵画教室に制作を頼み、7月下旬に完成した。

 12日には、父親がシベリア抑留を経験した桜田陽子さんらが紙芝居の読み聞かせを担当する。また、同会事務局長の海老沢祐介さん(76)が5月に訪ねた、長崎と戦時中特攻隊が飛び立った鹿児島県の知覧への千羽鶴献納を報告するほか、佐藤嘉英さんが戦争中に相模原市で米軍の銃撃を受けた体験を語る。片岡さんは「若い人にも来てほしいと、日曜開催にした。子どもたちにも戦争のむごさを知ってほしい」と話している。

 集いは、旧・市立若葉台西中学校(同市旭区)で午後1時から。会費200円。問い合わせは、片岡さん電話045(922)3327。

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