【甲子園】慶応・宮尾の執念、春の借り返す|カナロコ|神奈川新聞ニュース

【甲子園】慶応・宮尾の執念、春の借り返す

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/08/06 02:00 更新:2018/08/06 03:07
【慶応-中越】9回裏慶応2死一、二塁。宮尾が中前にサヨナラ打を放つ =甲子園

【慶応-中越】9回裏慶応2死一、二塁。宮尾が中前にサヨナラ打を放つ =甲子園

 第100回全国高校野球選手権大会は5日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕し、第3試合に登場した北神奈川代表の慶応(10年ぶり18度目)は、3-2で新潟代表・中越にサヨナラ勝ちし、初戦突破を果たした。

 神奈川勢の甲子園での春夏通算200勝となった。慶応は第8日の12日、第4試合(午後3時半開始)で、6日に行われる山梨学院-高知商の勝者と2回戦を戦う。

 南神奈川代表の横浜(3年連続18度目)は第5日の9日、第1試合(午前8時開始)で東愛知代表の愛知産大三河との初戦を迎える。 

▽1回戦
中越
001 000 1 00 |2
101 000 001x|3
慶応

宮尾執念、春の借り返す


 「ここで打てなかったら、また自分のせい。最後は必ず決めてやる」

 慶応の1番宮尾の執念だった。同点の九回2死一、二塁。5球目。135キロの外のストレートをはじき返し、二遊間を打球が抜けた。劇的なサヨナラ打。初戦で散った春の借りを返した。

 中越ベンチの予想外の作戦に苦しめられていた。左打者が並ぶ上位には左の山田、下位には右の山本を交互に登板させて、四~八回までわずか1安打。1番打者の出塁を最も警戒していた相手にとって「宮尾対策」とも言える奇策だった。

 最終回。2年生の善波、関がつないだ2死一、二塁。宮尾に回ったところで、三度、山田にスイッチした。このサウスポーとは3打席目の対戦。前の打席で直球を見逃し三振に倒れていたから「張っていた」。狙い通りにバットを出したら、甲子園は大歓声に包まれていた。

 法政二中出身だが「より高いレベルで野球がしたい」と慶応に進学。同校では珍しく「プロ野球選手になりたい」と夢を抱き、1年秋から打線をけん引してきた。その年の埼玉・花咲徳栄との秋季関東大会では決勝2ラン。今夏も桐光学園との決勝で2点本塁打を放つなど、大舞台でこそ力を発揮するタイプだ。

 今春センバツでは彦根東の好左腕に対し、絶好機で併殺打に倒れるなど「自分が打てなくて負けた」。以来、左腕対策を徹底してきた。

 「絶対に甲子園で勝つんだと強い思いでやってきた。左投手は必ず打てると思っていた」。3安打で先制のホームも踏んだリードオフマン。まさに宮尾に始まり、宮尾に終わった勝利だった。

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