〈時代の正体〉問われる川崎市の姿勢 ヘイト集会の報告非公開|カナロコ|神奈川新聞ニュース

〈時代の正体〉問われる川崎市の姿勢 ヘイト集会の報告非公開

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/07/28 10:18 更新:2018/11/12 18:49
福祉施設の入り口に崔さんが貼ったポスター=川崎市川崎区桜本

福祉施設の入り口に崔さんが貼ったポスター=川崎市川崎区桜本

【時代の正体取材班=石橋 学】配布資料に「非公開」の文字が刻まれていた。25日、有識者でつくる川崎市人権施策推進協議会(会長・建石真公子法政大教授)。在日コリアンの排斥を唱えるヘイト集会に市が公的施設を貸し出した問題で当局の報告が始まる前、傍聴者は退席を求められた。当事者の切実な願いに、市はどれだけ思いを致そうとしているのか。

 「退席願います」との言葉に、問い返さずにはいられなかった。「協議会も了承したのか」。ただ一人傍聴していた在日3世、崔(チェ)江以子(カンイヂャ)さんの声が響いた。根拠となる条例を読み上げる建石会長にためらいがにじむ。非公開は市側の意向だったからだ。

 非公開の理由は「プライバシーに関わるため」。報告されたのはしかし、報道ですでに明らかな経緯にすぎなかった。委員らは「全く非公開の必要のない内容」とあきれた。そもそも事務局の市人権・男女共同参画室は、協議会の提言で策定されたヘイトスピーチを防ぐための指針に関する問題にもかかわらず、会長に求められるまで報告するつもりがなかった。

 指針を設けながら公的施設の使用を許可した結果、多くの市民が抗議に集まった。講演会は中止になったが、参加者から「ウジ虫、ゴキブリ、出て行け」とヘイトスピーチが発せられた。それから1カ月半余り。ヘイト対策阻止を公言する主催者の瀬戸弘幸氏は、市の見解を執拗(しつよう)にただす電話のやりとりをブログで公表。これ以上の「面倒」を避けたい市の及び腰が透けた。

 崔さんには聞きたい言葉があった。...

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