【IR考 横浜誘致の是非】「カジノは街つぶす」 横浜港運協会・藤木幸夫会長|カナロコ|神奈川新聞ニュース

【IR考 横浜誘致の是非】「カジノは街つぶす」 横浜港運協会・藤木幸夫会長

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/07/18 08:58 更新:2018/08/02 19:00
ふじき・ゆきお 横浜港運協会会長、横浜港振興協会会長など港湾関係の要職を多数務める。藤木企業会長、横浜エフエム放送社長。1930年生まれ。横浜市出身。

ふじき・ゆきお 横浜港運協会会長、横浜港振興協会会長など港湾関係の要職を多数務める。藤木企業会長、横浜エフエム放送社長。1930年生まれ。横浜市出身。

 横浜港・山下ふ頭(横浜市中区)の開発にあたり、「カジノ反対」の急先鋒(せんぽう)に立つ横浜港運協会の藤木幸夫会長。市が2015年にまとめた開発基本計画にはカジノを含む統合型リゾート(IR)は記されておらず、「カジノは街をつぶす」と強調する。根底にあるのは「市民の暮らしに貢献したい」との思い。横浜らしいハーバーリゾートの実現へ-。港湾人が主導し、市と協調で山下ふ頭の開発に臨む覚悟だ。

 国内最大の展示場「東京ビッグサイト」(東京都江東区)の展示会では海外から数多くのビジネスマンが訪れ、900億円もの商談を目の前で繰り広げていた。国際展示場を実際に見てきて、こんなにチャーミング(魅力的)な場所があったことに驚いた。

 横浜港運協会は、MICE(国際会議や展示会など)の中核施設として国際展示場を事業の中心に据えた山下ふ頭の開発ビジョンを提案している。

 国際展示場を広く横浜港の関係者で学ぼうと、18日に協会の拡大理事会と公開講演会を中区で開く。カジノは置いておき、山下ふ頭を巡る議論を、市の「山下ふ頭開発基本計画」に明記されたハーバーリゾートの実現に向けた当初の本筋に戻したい。

観光と貿易


 横浜港は明治以来、日本を代表する貿易港として発展した。アジア各地からの輸出品を積んだ貨物船であふれ、まさに黄金(こがね)色の横浜港だった。

 これらの貨物船はアジアで最後に横浜港に寄港し、生糸を積んで米国へと向かった。海上コンテナの時代になってからは、物流の中心は横浜ベイブリッジの外側にシフトしてきた。

 今やベイブリッジから内側は、横浜赤レンガ倉庫がある新港ふ頭にみられるように観光の港となった。山下ふ頭を国際展示場にすることで、純然たる観光だけでなく貿易も盛んになるはずだ。

 日本展示場協会によると、世界最大はドイツ・ハノーバーで面積は約47万平方メートル。アジア最大は中国・広州の約33万平方メートルで、特に中国がものすごい勢いで展示場の建設を進めている。一方、東京ビッグサイトはせいぜい約9万平方メートルしかない。

 敷地面積約47万平方メートルの山下ふ頭に国際展示場ができれば、世界で初めて海からアクセスできる世界最大規模の見本市会場となる。

 重量物が扱える強化岸壁を備えているため、新幹線や大型建機、大型船も飾ることができる。日本の優れた商品や製品を紹介し、世界から投資を呼び込む場となるだろう。

 そうすると、ビジネスチャンスを求めて世界中から富裕層が横浜にやってくる。...

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