折り紙で「動物」創作 川崎の作家、40年の集大成出版|カナロコ|神奈川新聞ニュース

折り紙で「動物」創作 川崎の作家、40年の集大成出版

折り紙作家の木村良寿さんと出版された「おもしろ動物折り紙

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 川崎市高津区新作の折り紙作家・木村良寿さん(58)の本「おもしろ動物折り紙」(日貿出版社)が6月、出版された。約40年間の創作活動の集大成として作品28点を収録し、制作工程を分かりやすく示した「折り図」も掲載。木村さんは「自分なりの新鮮な表現を楽しんでほしい」と話している。

 作品はネコ、ワニ、カバ、鳥やカッパなどを素材に、写実表現ではなく体の特徴を強調した造形になっている。首や腕が動くものや、器として使える実用的な作品もある。

 小学5年の時、書店で見つけた水族館をテーマにした折り紙の本に引かれた。動物園が大好きな少年で、そこで見た動物をテーマに制作を開始。高校1年で日本折紙協会の雑誌「おりがみ」に投稿した作品が高く評価され、本格的に取り組むようになった。

 「折り図を参考にすれば誰でも簡単に立体造形ができ、慣れてくればほかにはない創造的な作品に挑戦できる。折り図は音楽で言えば楽譜のようなもの。多くの人が作品を再現してくれるのがうれしい」と魅力を語る。

 本には、昭和のおもちゃを折り紙で再現した「シンバルモンキー」(1979年8月)から「くびふりシャムねこ」(2018年3月)までを掲載。完成した折り紙のカラフルな写真や制作の難易度も添えた。題材を選ぶ際の苦労を語るコラムもある。

 折り紙の普及にも力を注いでいる。愛好家が集う東京都文京区にある「ギャラリーおりがみはうす」での交流をもとに90年、「折紙探偵団」(現在は日本折紙学会)を設立した。

 日本折紙学会は現在、約1500人(国内約1200人、海外約300人)の会員・会誌購読者がおり、制作のベースとなる幾何学に関する論文を執筆するメンバーもいる。折り紙は欧米、韓国、香港などでも広がりをみせ、会員制交流サイト(SNS)で作品を紹介し合っている。

 自身のお気に入り作品は動物園で見た南国の鳥を表現した「オオハシくん」。これからも「新鮮な」作品を創作していくという。

 同書はB5変型判96ページで4千部発行。1620円(税込み)。問い合わせは、日貿出版社電話03(5805)3303。

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