ようこそ囲碁王国へ 横浜・栄区で普及に力|カナロコ|神奈川新聞ニュース

ようこそ囲碁王国へ 横浜・栄区で普及に力

大勢の子どもが参加して行われる囲碁大会 =2016年7月、横浜市栄区(栄区囲碁普及会提供)

 横浜市栄区の囲碁団体の普及活動が注目されている。全国組織の日本棋院が「栄区囲碁普及会(会員294人)」に感謝状を贈呈するなど区内4団体が連携、性別や年齢層を超えた取り組みが奏功し、全国的に愛好者が微減する中でも増加している。同会は「腕自慢が競い合う場ではなく、底辺を育てる組織を目指す」との方針で、“囲碁王国”として地盤固めを進める。

 普及会は昨年末に日本棋院から感謝状を贈られたのに続き、今年3月には当時会長だった牧野博さん(79)が「普及活動賞」に表彰された。牧野さんは「先輩方の積み重ねがあったからこそ。次の世代に引き継ぐことが必要」と話す。5月には会長を退任し新体制となり、幹部の平均年齢も5歳ほど若返った。

 栄区では1986年に「栄区囲碁連盟」(140人)が発足したのを皮切りに、2001年に普及会、05年に「楽碁会」(250人)、07年に「日本棋院横浜栄支部」(247人)が相次いで設立。現在は4団体とも企画運営全てをボランティアで支える。

 普及活動の中心を担うのは普及会だ。最初に手掛けたのは、発足当初に始めた区内小学校への講師派遣。保護者の理解が欠かせないと、昨年4月には保護者の会も設立した。子ども対象の囲碁大会も多彩に開き、鎌倉子供囲碁教室(鎌倉市)との交流は10年目になる。

 牧野さんは「囲碁愛好者の裾野が広がり、講師も次々に育つ好循環が生まれている」と笑顔を見せる。

 04年には年齢層を問わない囲碁教室を開講し、定年退職者や主婦の会員も増加。級位認定大会も開き、段位取得者が後進指導に当たる。囲碁川柳も募集し、「盆近し 孫を待ちつつ 石みがく」などの作品を集めた冊子も作った。情報誌やホームページも作成し、PRにも力を入れる。

 複数の区内囲碁団体に所属する人も多い。楽碁会は、普及会による囲碁教室の卒業者向けに発足。横浜栄支部は日本棋院の全国613支部中で会員数が三重支部に次ぐ規模を誇り(17年10月末現在)、会員増加率も高いという。

 横浜栄支部は昨年10月に10周年を迎え、支部長の佐野嘉男さん(81)が中心となり、栄区囲碁界の歩みをまとめた記念誌「『囲碁王国』10年の足跡」を作成した。佐野さんは「他地区でも活動が広がり、囲碁ファンが増えることを願っている」と期待する。

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